【シュタインズ・ゲート】岡部「このラボメンバッチを授ける!」真帆「え、いらない」
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443:名無しNIPPER[sage saga]
2018/07/24(火) 23:50:17.30 ID:kVyODNzX0


 事の発端は、本日正午過ぎであった。

 ダルが行き付けのメイド喫茶へと旅立ち、まゆりがコス仲間の緊急要請に従って出動した昼下がり。
 ラボの中で俺と二人きりになったとたん、紅莉栖は話題を切り出した。


 ──私を助けた時のこと。詳しく聞かせてほしい──


 いつになく真剣で、それでいて、どこか思いつめたようにも見える瞳。そんな目を俺へと向けて、はっきりとした声でそう言った。


 紅莉栖が再びラボメンへと返り咲いた、あの日。
 秋葉原の街中で、紅莉栖と奇跡的な再開を果たし、紆余曲折を経て、結果的に紅莉栖が記憶を取り戻した、あの一連の出来事。


 あれから既に、一週間が過ぎ去っていた。


 そして、今日。
 この数日間、そんな話題を一言も口にしなかった紅莉栖が、突然思い出したかのように、そんな質問を俺に投げかけてきたのだ。正直なところ、あまりに突然すぎて、少しばかり驚いた。

 とはいえ、驚きこそしたものの、慌てることはなく──

『何度も脳内リハを行ってきた成果だな、うむ』

 紅莉栖の前で展開して見せた、理路整然とした情報伝達。その出来栄えに、我ながらまずまずの手応えを感じていた。

 ──きっと紅莉栖には、あの時の出来事が正確に伝わっている──

 それを今は、素直に喜ぼうと思う。


 ──この世界は、紅莉栖を排除しようとはしない──


 その事実を、紅莉栖が理解できたのであれば、それはきっと、悪いことではないはずだから。

 そんな思いで自己回想と感傷に浸っていると──

「ところで、岡部……」

 紅莉栖の声が、俺を現実に引き戻した。

「ああと、何だ?」

 ぼやけた返事を返すと、紅莉栖は視線をうつむけたまま、言う。



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