31:名無しNIPPER[sage saga]
2018/07/14(土) 18:07:10.35 ID:TXxgAIfuO
  私の顔を見て、セイラムの眉尻が下がります。 
  
 「こんな言い分を聞き容れてくれて、ありがとうね」 
 「……ずるいですわ」 
  
  恨みがましくそう言うと、彼女は目を伏せて、私の髪を硝子細工を扱うような丁寧な手つきで撫でるのでした。 
  
  しばらくして手を離すと、セイラムは快活な笑顔を戻して言いました。 
  
 「まあまあ、たぶん大丈夫だから。あたしも払い良いところ見つけるし、ほかのみんなも、ね」 
 「無理だけは、なさらないでくださいね」 
 「任せといて」 
  
  力強いサムズアップに、救われた気がしました。 
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