64: ◆JeBzCbkT3k[saga]
2018/07/16(月) 20:53:39.65 ID:TQ5drJ1c0
  2017年11月23日。木曜日。 
  というわけで、祝日(勤労感謝の日である、ははは)ではあるが出社だ。 
  
  出社早々、部下へ「今日は早めにあがるぜ」と声をかけると仕事へ臨む。 
  昼飯を菓子パンで済ませ、延々とPCの前へ向かっていると、なんとか20時過ぎに仕事にキリがついた。 
65: ◆JeBzCbkT3k[saga]
2018/07/16(月) 20:55:01.33 ID:TQ5drJ1c0
 「いきなりテントの中へ入っていくのもどうかと思ったからな、まずは外で仕事をしてたスタッフに声をかけたんだ。キャストの人たちと話がしたい。取り次いでくれないかってな」 
  
 「うんうん、それで?」 
  
 「それで、責任者っぽい人が現れて、その人に怒られた。突然現れた不審者を会わせるはずないだろってな。はい、以上、それだけだ!」 
66: ◆JeBzCbkT3k[saga]
2018/07/16(月) 20:56:47.40 ID:TQ5drJ1c0
 「次は、どうしようかなあ」 
  
  乾いた表情で告げるアンチョビに違和感を覚えながらも、俺は言葉をかえす。 
  
 「方向性を切り替えるのはどうかな。こちらから直接声をかけるんじゃなくて、むしろあちらから声をかけさせる」 
67: ◆JeBzCbkT3k[saga]
2018/07/16(月) 21:02:03.62 ID:TQ5drJ1c0
 「う」 
  
  目覚めると、室内は薄暗かった。 
  
  スマホを取り時刻を確認すると、いまだ5時すぎ。夜は明けていない。 
68: ◆JeBzCbkT3k[saga]
2018/07/16(月) 21:03:39.74 ID:TQ5drJ1c0
 「……アンチョビさん?」 
  
 「お、ぉお、と、戸庭、どうした」 
  
  どうしたじゃないよ。こっちが言いたいよ。 
69: ◆JeBzCbkT3k[saga]
2018/07/16(月) 21:05:33.18 ID:TQ5drJ1c0
 「と、戸庭?」 
  
  俺は、何をやっていたのだろう。 
  仕事の忙しさを言い訳にしていたのか。それともこの状況に浮かれていたせいか。 
  どうしてアンチョビがここまで塞ぎ込むまで気付けなかったのだろう。 
70: ◆JeBzCbkT3k[saga]
2018/07/16(月) 21:07:22.68 ID:TQ5drJ1c0
  出来ないことは出来ないのだから仕方ない。 
  
  けれど、だからといってこのままで良いのか? 
  
  アンチョビが泣いているのだ。 
71: ◆JeBzCbkT3k[saga]
2018/07/16(月) 21:09:15.04 ID:TQ5drJ1c0
  はーっと息を吐くと、呼吸を整えて彼女へ言葉を返す。 
  
 「……アンチョビさん、まだ5時だし寝てなきゃ駄目だよ」 
  
 「お、おう。そうだな」 
72: ◆JeBzCbkT3k[sage saga]
2018/07/16(月) 21:11:17.71 ID:TQ5drJ1c0
 見てる人いるかもしれないので一応。ちょっと休憩します。たぶん15分くらい。 
73:名無しNIPPER[sage]
2018/07/16(月) 21:18:05.06 ID:a8DPH2nDO
 見てるよー 
74: ◆JeBzCbkT3k[sage saga]
2018/07/16(月) 21:26:23.95 ID:TQ5drJ1c0
 >>73 
  
 ありがてえ。再開します。 
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