69: ◆JeBzCbkT3k[saga]
2018/07/16(月) 21:05:33.18 ID:TQ5drJ1c0
 「と、戸庭?」 
  
  俺は、何をやっていたのだろう。 
  仕事の忙しさを言い訳にしていたのか。それともこの状況に浮かれていたせいか。 
  どうしてアンチョビがここまで塞ぎ込むまで気付けなかったのだろう。 
70: ◆JeBzCbkT3k[saga]
2018/07/16(月) 21:07:22.68 ID:TQ5drJ1c0
  出来ないことは出来ないのだから仕方ない。 
  
  けれど、だからといってこのままで良いのか? 
  
  アンチョビが泣いているのだ。 
71: ◆JeBzCbkT3k[saga]
2018/07/16(月) 21:09:15.04 ID:TQ5drJ1c0
  はーっと息を吐くと、呼吸を整えて彼女へ言葉を返す。 
  
 「……アンチョビさん、まだ5時だし寝てなきゃ駄目だよ」 
  
 「お、おう。そうだな」 
72: ◆JeBzCbkT3k[sage saga]
2018/07/16(月) 21:11:17.71 ID:TQ5drJ1c0
 見てる人いるかもしれないので一応。ちょっと休憩します。たぶん15分くらい。 
73:名無しNIPPER[sage]
2018/07/16(月) 21:18:05.06 ID:a8DPH2nDO
 見てるよー 
74: ◆JeBzCbkT3k[sage saga]
2018/07/16(月) 21:26:23.95 ID:TQ5drJ1c0
 >>73 
  
 ありがてえ。再開します。 
75: ◆JeBzCbkT3k[saga]
2018/07/16(月) 21:28:48.92 ID:TQ5drJ1c0
  2017年11月24日。金曜日。 
  
 「あれ? 戸庭、まだ着替えなくて良いのか?」 
  
  太陽が顔を出して、寝室からリビングへと移動した俺に、アンチョビがそう口にした。 
76: ◆JeBzCbkT3k[saga]
2018/07/16(月) 21:30:08.40 ID:TQ5drJ1c0
 「いやいや、アンチョビさん。せっかく休日が取れたんだからやるべきことがあるでしょう」 
  
 「ん? 遊びにでも行くのか?」 
  
 「昨日の会議の続きだよ」 
77: ◆JeBzCbkT3k[saga]
2018/07/16(月) 21:32:20.92 ID:TQ5drJ1c0
 「大丈夫だよ。ほら、俺、元気だし。今日は会議で決まり。有効な策が見つかるまで続けるよ」 
  
  ウイルス性胃腸炎と言ったのは、5日間ほどは他人への感染を口実に休みを作れるからだ。 
  実際、本当に俺がウイルス性胃腸炎だったなら、来週の火曜辺りまで出社は禁止される。 
  
78: ◆JeBzCbkT3k[saga]
2018/07/16(月) 21:33:59.80 ID:TQ5drJ1c0
  朝食をさっと済ませ、こたつを挟んでアンチョビと対面する。 
  コーヒーを一口啜ると、俺は口火を切った。 
  
 「方針を変える必要はないと思うんだよね」 
  
79: ◆JeBzCbkT3k[saga]
2018/07/16(月) 21:39:48.31 ID:TQ5drJ1c0
 「理屈はわかったが、具体的にどうやるんだ? 大事なのはそこだろ」 
  
 「これを使う」 
  
  言って、俺は脇に置いていたPCの画面を見せる。 
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