81: ◆JeBzCbkT3k[saga]
2018/07/16(月) 21:44:24.19 ID:TQ5drJ1c0
 「買ってきたよ」 
  
 「早いな! 昼食はまだ出来てないぞ!」 
  
 「え? 昼食? 原稿は?」 
  
  俺が訊くと、キッチンに立つアンチョビがすまし顔で答える。 
  
 「ふふーん、出来てるに決まってるだろう。私を誰だと思ってるんだ?」 
  
 「安斎千代美さんでしょうか」 
  
 「アンチョビだっ! ドゥーチェ、アンチョビっ! ほら、机の上に置いてあるぞ!」 
  
  ぷりぷりと怒るアンチョビに従い、机の上からコピー用紙を手に取る。 
  
  印刷された原稿は、A4のコピー用紙2枚分。 
  各所に、「ここ強調!」とか「この辺はその場のノリ!」とか、丸文字で注意書きが挿入されている。 
  
  ノリで喋る部分が全体の4割以上を占めている気がするが、まぁアンチョビ自身が自信満々なのだから問題ないだろう。 
  アドリブが上手くなければきっと戦車道の隊長は務まらない。 
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