13: ◆C2VTzcV58A[saga]
2018/07/22(日) 23:35:15.27 ID:Lqty2f6eO
 心「P」 
  
 P「あ、はい」 
  
 心「この一年間。遠慮とかしたり、変な意地張ったりとかして、全然あなたと会えなかった。ていうか、文字のひとつも送らなかった」 
  
 P「………」 
  
 心「寂しかった。すっっっごく! 寂しかった!!」 
  
 P「……俺も、寂しかったです」 
  
 心「ほんとに?」 
  
 P「本当です」 
  
 心「よかった〜〜〜!! 私だけじゃなかった〜〜〜!!!」 
  
 P「すみません。やっぱり、直接連絡をとればよかった」 
  
 心「それはお互い様でしょ? 同じだったんだってわかったから、今はいいよ」 
  
 寂しいとか、辛いとか、そういうマイナスの感情でも、共有できればプラスに転じるのかな。 
 少なくとも、今の私はなんだか満たされた気持ちだ。 
  
 心「やりきったアイドルに未練はないけど……あの事務所には、未練があるんだ。みんなが……あなたがいるから」 
  
 P「心さん……」 
  
 心「あーあ、めんどくさい女だってバレちゃったなー」 
  
 P「大丈夫ですよ。元から知ってます」 
  
 心「これ、喜んでいいとこ?」 
  
 P「いいと思います」 
  
 やけに冷たいツッコミも、なんだか懐かしい。 
 うん。やっぱり私、恋しいんだ。あの場所が、この人が。 
  
 P「心さん、俺」 
  
 プロデューサーが何か言おうとした瞬間、彼の胸ポケットに入っていたスマホが振動する。メールか何かが来たらしい。 
  
 心「見ていいよ。急用かもしれないし」 
  
 P「すみません」 
  
 スマホを取り出し、画面を見るプロデューサー。と、その顔が段々と真顔になっていく。 
  
 P「心さん、これ、見てもらえますか」 
  
 心「え、私?」 
  
 なんで? と思いつつ、言われるがままスマホの画面を見る。 
 ちひろちゃんからのメールみたいだけど、内容は―― 
  
 心「………え?」 
  
  
  
  
  
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