退廃した世界で一人だけ情熱を失っていない博士ちゃん「ついに薬が完成したぞ!」
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2: ◆CItYBDS.l2[saga]
2018/07/24(火) 18:16:00.52 ID:+0FXIwOl0

助手の訝し気な表情を見ると、博士は口角を上げニヤリと笑い、試験管の液体を一気に喉に流し込んだ。
そうして、机の引き出しから銃を取り出し自身の頭を打ちぬいた。

「は、博士!?」

助手は、頭から血を流し前のめりに倒れた博士へと駆け寄る。
博士の顔は、とても死んでいるとは思えないほど安らかなものであった。と思いきや、どうも様子がおかしい。
血色は以前にもまして良く、髪も新雪の振った朝のような白から黒光りしたものへと変わり、先ほどできたばかりの風穴は完全に塞がれていた。

「ははは、驚いたかね?君が、『不老不死だなんて信じられない』という顔をしていたから実証してあげたまでだ」

「ああ、もったいない!その薬を売れば、遊んで暮らせたでしょうに!」

「案ずるな!君の分もある。それどころか、この薬は安価で製造可能だ。全人類に不老不死を与えることができるぞ!」

博士の言葉通り、クスリは地球上のどこでも入手が容易な植物で作られており。
ほどなくして、世界から死は消え去った。


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