23: ◆u2ReYOnfZaUs[sage]
2018/08/01(水) 01:03:28.77 ID:Ai+XpKnp0
 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 
  
 「おつかれさま」 
  
 悲惨なミニライブから逃げるように帰って来た瑞樹に、早苗が言った。 
24: ◆u2ReYOnfZaUs[sage]
2018/08/01(水) 01:04:10.73 ID:Ai+XpKnp0
 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 
  
 ミニライブの後、瑞樹のもとに大量のファンレターが届いた。 
  
 彼女を気遣うような内容が大半で、残りはアイドルになったことを咎めるような趣旨 
25: ◆u2ReYOnfZaUs[sage]
2018/08/01(水) 01:04:41.00 ID:Ai+XpKnp0
 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 
  
 手紙を読んだ3日後から、瑞樹はレッスンや仕事がないときでも、プロダクションに顔を出すようになった。 
  
 自分がどんなアイドルになりたいのか。何者になりたいのか。 
26: ◆u2ReYOnfZaUs[sage]
2018/08/01(水) 01:05:42.48 ID:Ai+XpKnp0
 瑞樹がアイドル課のリフレッシュルームへ向かうと、そこには早苗がいた。 
  
 「さっき、なんだか変なコを見たんだけど」 
  
 「楓ちゃんのこと?」 
27: ◆u2ReYOnfZaUs[sage]
2018/08/01(水) 01:06:40.48 ID:Ai+XpKnp0
  
 「楓ちゃんはさぁ、プロデューサーがモデル部門から引っぱってきたんだよね」 
  
 「で、そのP君が私が独占しているのが気に入らない……と」 
  
28: ◆u2ReYOnfZaUs[sage]
2018/08/01(水) 01:07:21.18 ID:Ai+XpKnp0
  
 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 
  
 「もしもし楓ちゃん?  
  みずきちゃ……川島さんおごってくれるって!  
29: ◆u2ReYOnfZaUs[sage]
2018/08/01(水) 01:08:31.63 ID:Ai+XpKnp0
 「31」 
  
 唐突に、女が言った。ひどく不機嫌そうな声だった。 
  
 「はい?」 
30: ◆u2ReYOnfZaUs
2018/08/01(水) 01:10:17.57 ID:Ai+XpKnp0
 「楓ちゃん、ワインを頂戴」 
  
 女があごを楓に向けた。 
 楓は左手でゆるく敬礼をして、新しいグラスにワインを注いだ。 
  
31: ◆u2ReYOnfZaUs[sage]
2018/08/01(水) 01:10:44.92 ID:Ai+XpKnp0
 「すいません、にわか知識で……」 
  
 「志乃さんにおしえてもらったほうがいいんじゃないの〜」 
  
 ようやく早苗が助け舟を出した。瑞樹は内心で、おそいっちゅーの、と思いながらも感謝した。 
32: ◆u2ReYOnfZaUs[sage]
2018/08/01(水) 01:11:48.87 ID:Ai+XpKnp0
 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 
  
 「川島さん、次のライブはいつにしますか?」 
  
 レッスンの様子を見ていたプロデューサーが尋ねた。 
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