巌窟王「これは、嘘で世界を変える物語だ」 アンジー「あなたの名前は――」
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609:アンジーとあなたのための物語  ◆SxyAboWqdc[saga]
2020/02/01(土) 09:42:13.39 ID:c/mEDpnF0




地面がある。空がある。星のような光がある。でもそれ以外は特になにもないような場所だった。

道はないし、方角もいつの間にか狂うし、目印を付けたとしてもそこまで戻ることができない。

一体、どのくらい歩いたのか。さっぱり思い出せない。ていうかそろそろ心が砕けそうだ。疲れた。

なんとか足を動かせるのは、胸の中にあるキラキラした思い出たちのお陰だろう。

無限に歩き続けていれば、理論上は確実に会えるはずとか言える場所じゃない。

無限に広い場所かもしれないんだから、無限に歩いても永遠に見つからないかも。




「……?」




なんか、凄く大きな黒い竜を見つけた。スケッチとか、これをモデルに彫刻とかしてみようかなーと一瞬思ったが、やめた。

ここを歩いていればたまにある奇妙なオブジェクトの一つだ。生きてはいるんだろうけど、どうでもいい。



「会いたいなー」



この言葉も何百回言ったか。何千回かな。何万回か。


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