ティオナ「アルゴノゥト君……食べていい?」ベル「ダ、ダメですよっ!!」
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1:名無しNIPPER[sage saga]
2018/08/11(土) 22:15:19.43 ID:6RuttCED0
ティオナ「ねぇねぇ、アイズ」

アイズ「なに、ティオナ?」

ここはロキ・ファミリア本拠、【黄昏の館】。
団員達の憩いの場である広々とした大広間にて、一際目を惹く2人の美少女が紅茶を飲みながら和やかに歓談していた。実に絵になる光景。

話しかけたのは、ティオナ・ヒリュテ。
褐色の肌が特徴的なアマゾネスの女の子。
ロキ・ファミリアの幹部であり《大切断》の異名をオラリオに轟かす、Lv.6の第一級冒険者。
泣く子も黙る、ヒリュテ姉妹の片割れである。

姉ティオネの姿はここにはなく、彼女は現在、愛しのロキ・ファミリア団長、《勇者》フィン・ディムナの執務室で甲斐甲斐しく彼の世話を焼いている。ティオネは彼に恋をしていた。
とはいえ、残念ながらフィンにはあまり相手にされてないらしい。今後の進展に期待しよう。

そんな絶賛片思い中の姉のことは、さておき。
今日はファミリアの休日で、探索はお休みだ。
団長であるフィンは雑務に追われて忙しそうだが、他の幹部達はそれぞれ身体を休めていた。

しかし、休みと言われても正直暇で仕方ない。
というわけでティオナは、同じく暇を持て余している様子の《剣姫》アイズ・ヴァレンシュタインに、前々から気になっていたことを尋ねてみることにした。特に何も気にせず、直球で。

ティオナ「あのさ、アイズってさ、もしかしてアルゴノゥト君のことが好きなの?」

アイズ「ぶっ!?」

飲みかけの紅茶を盛大に噴き出すアイズ。
普段物静かな彼女からは想像出来ない反応。
これにはティオナも目を丸くして驚いた。

ティオナ「ど、どうしたの、アイズ?」

アイズ「……ティオナがおかしなこと言うから」

ティオナ「なんで? なんかおかしかった?」

アイズの非難の視線もどこ吹く風。
ティオナは首を傾げてキョトンとしている。
色恋沙汰に対して興味関心が強い傾向のあるアマゾネスにしては、彼女はとても鈍感だった。

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2:名無しNIPPER[sage saga]
2018/08/11(土) 22:18:01.07 ID:6RuttCED0
とはいえ、アイズもまた、非常に鈍感であり。

アイズ「そういうの、私にはよくわからない」

本心から、そのように返答して茶を濁した。
以下略 AAS



3:名無しNIPPER[sage saga]
2018/08/11(土) 22:20:52.87 ID:6RuttCED0
ティオナ「よくわからないって言うけどさー。何度もあの子の修行を手伝ってあげてるよね」

アイズの返答に対して、異を唱えるティオナ。
上目遣いで探るような視線を向け真意を問う。
たしかにベルには戦闘の手ほどきをしてきた。
以下略 AAS



4:名無しNIPPER[sage saga]
2018/08/11(土) 22:23:09.96 ID:6RuttCED0
ティオナ「へ? あたし?」

面食らった様子のティオナ。しばらく悩んで。

ティオナ「うーん……アルゴノゥト君のことは好きだけど、それが恋なのかはよくわかんないや」
以下略 AAS



5:名無しNIPPER[sage saga]
2018/08/11(土) 22:26:27.86 ID:6RuttCED0
ティオナ「アルゴノゥト君! あーそーぼっ!」

場面は変わって、ここはヘスティア・ファミリアの本拠である、【竃火の館】前の大通り。
ロキ・ファミリアの【黄昏の館】と比較しても見劣りしない、立派な造りの大きなホームだ。
これでもティオナなりに気を遣って、流石に他派閥のホームに土足で踏み入るような真似はしなかったのだが、第一級冒険者である超有名人の彼女が大声で他派閥の団長の名を呼べば、近隣住民達が何事かと驚いて、飛び出してくる。
以下略 AAS



6:名無しNIPPER[sage saga]
2018/08/11(土) 22:29:07.20 ID:6RuttCED0
ベル「とにかく事情を説明してください!」

ティオナ「あははー。いきなりごめんねー」

薄暗いダンジョンにこだまする、ベルの糾弾。
以下略 AAS



7:名無しNIPPER[sage saga]
2018/08/11(土) 22:31:17.35 ID:6RuttCED0
ティオナ「アルゴノゥト君!」

ベル「なんですか、ティオナさん?」

ティオナ「手、繋ごっ!」
以下略 AAS



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