冷泉麻子「そど子卒業に際して」
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5: ◆JeBzCbkT3k[saga]
2018/11/14(水) 19:18:25.24 ID:Nn2yIfhz0

 初めは同学年と勘違いをしていた。

 身長も私と同じくらいだし、上級生らしき威厳もない。

 桜散る校門の前で生活指導をする影に、私は元気な一年生もいるものだと素朴な感想を抱いた。

 学年が違うと気付いたのは、再び春が近づき、彼女が『風紀委員長』と呼ばれるのを耳にしたからだ。
 それでなるほど最高学年になるのかと合点した。

 初めて彼女を目にしたのが大洗女子に入学して間もなくだったから、丸々一年も気付かなかったことになる。
 私もなかなかのものだ。

 本来であれば風紀委員長だとか園先輩だとか呼んでやるべきなのだろうが、その頃にはもう『そど子』という呼び名が私の中で定着していた。
 あえて改める気にもならなかった。


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