バットマン「グランド……オーダー?」レオナルド「その3だね」
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598: ◆GmHi5G5d.E[saga]
2019/05/05(日) 03:27:43.84 ID:69VCOY9o0


 デスストロークは跳びかかり、目にも止まらぬ神速の一閃を繰り出した。が、ドゥームズデイは防御すらせず、それを首で受け止める。火花が散り、甲高い音が鳴り響く。


(固い表皮。ならば)


 デスストロークは剣を放り捨て、棍を構えた。怪物は身動き一つなく、目の前の羽虫じみた敵の動きを見る。


 スレイドは身体を捻り、跳躍と共に棍を振り抜く。速度と威力が十分に乗った一撃がドゥームズデイの首筋を捉え……そして、鉄の棒が折れた。破片が飛び散り、スレイドは驚愕に目を見開く。


 ドゥームズデイの無造作な前蹴りが、デスストロークに叩き付けられる。咄嗟にガードしたものの数メートル弾かれ、彼は歯を食いしばって威力に耐える。


(無理だ)


 遠方から見ていたエジソンが不可能を悟り、助勢に駆け付けようとする。が、察したデスストロークは、それを手で制した。

「余計な、フゥー……余計な助太刀だ。俺はまだ倒れていないぞ」


 冷たい声色で拒否しながら、デスストロークは拳を構える。実際、彼は今の蹴り一発で既に意識が朦朧としており、危険な状態だった。


 だが、彼は他者の介入を拒んだ。おぼろげな意識の中で、スレイド・ウィルソンは仮面の奥、笑みを浮かべる。


 絶望的な敵を前に、スレイドは拳を繰り出す。直撃した拳が逆に砕け、血を撒き散らす。ドゥームズデイは首を傾げ、虫けらじみた敵を見下ろす。

 が、スレイドが拳を止める事はない。拳が砕けたならば逆の拳で、それも砕けたならば脚で、脚が砕けたならば再生が始まった拳で……絶え間ない激痛が彼の意識をたびたび揺り戻し、また彼岸へと押し流し、彼を死と生のはざまで行き来させる。


 スレイドの視界には幻が映る。殴る先に居るのは、これまで殺した者達、大物、小物、何の罪もない市民、バットマン、盾を持った少女、そして、あの日に殺された息子。

 
 ならばこれは罰か。スレイドはしかし、決して認めなかった。


「なにが罰だ」


 仮面の奥から声が漏れる。ドゥームズデイが煩わしげに手で払うのを躱し、スレイドは両拳を敵の脇腹へと叩き込む。


 ここで初めて、ドゥームズデイの姿勢が揺らいだ。効果あったか。……いや、体勢のバランスを崩したか。ならば畳みかける!


「知っているか、ドゥームズ・デイ。人はお前が手を下さずとも、死んでゆく」


 デスストロークは跳躍、回転しながら蹴りをドゥームズデイの頬へ叩き込む。怪物はよろめき、崩れて膝をつく。エジソンたちのサポート効果もピークを迎えつつある。ここで決める。デスストロークは着地する。


「ジャングルで、朝早くに、丸焼きにされるヤツも居る。モルモットのように、薬の実験台になって死ぬヤツも居る」


 デスストロークは踏み込み、強烈な正拳突きを繰り出す。が、ドゥームズデイはそのパンチを捉え、握り込んで潰し、離さない。

 しかしデスストロークは、一切の迷いなく手首を千切って自由を取り戻すと、もう一方の腕で鋭い突きを繰り出した。ドゥームズデイは目を突かれ、苦悶の声と共に仰け反る。


「あるいは、父親の犯した愚かな罪で、復讐として殺されるヤツも居る。お前が手を下さずとも、ここは地獄だ」


 ドゥームズデイは怒りを露に、デスストロークを睨み付ける。デスストロークは怯まず、真向から見返す。


「だが、天国にどんな生き甲斐がある?」


 ドゥームズデイは吼え、目を発光させながらレーザーを発射した。スレイドは減衰してゆくサポートの力を感じながら、絶望的なガード姿勢を取ろうとし……


 両者の間に白髪の男が割り入り、槍でレーザーを防御した。





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