提督「漂流するラヴレター」
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2:名無しNIPPER
2018/11/27(火) 16:32:43.89 ID:5RohFdgU0
濡れた岩と砂に注意しながら崖壁を海沿いに進むと、小さな空間がひらけていた。そこから遠くに水平線が見え、足元では静かに波が揺れている。

思わぬ秘境の景色に喜びを感じるのも束の間、寒さで提督はぶるぶる震えた。いかに静かな波風であっても、季節の風であることに変わりはなかった。

引き返そうと足の向きを変えた時、提督は波際に揺れる小瓶を見つける。指先が冷たいのを我慢して拾い上げる。中には紙が丸められて入っていた。

真新しいコルク栓を抜いて中を確認する。「これはまたベタな」。それは内容的にも状況的にもロマンチックなものであった。

「で? それをわざわざ持って帰ってきたわけ? ほんといい年して何しているのよ、クソ提督」

執務室に戻ると、遅いと文句を言ってきた曙にことの経緯を説明した。「……というかよくあそこを見つけたわね」「なんだ? 曙は知っていたのか。かなり端の方だったんだが」「なによ艦娘だし私が知っていても変じゃないでしょ!」



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