キョン子「絶対、後悔させないから!」
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20:名無しNIPPER[sage saga]
2018/12/19(水) 23:51:28.69 ID:uEGK3sYu0
「だからって、佐々木が男になる必要は……」
「おや? 不満かい?」

ずいっと鼻先が触れそうな距離まで近づいた。
吐息が熱い。喉が乾いて生唾を何度も飲んだ。
本当に綺麗な瞳だ。その深淵はまるで宇宙だ。
それはまるで、ハルヒのようで。美しかった。

「だって、こんなに綺麗なのに、勿体ないよ」
「っ……キョン、本気で言ってるのかい?」
「この状況で、嘘なんかつけないってば」
「……キミは、本当に女誑しだね」

俺の言葉を受け、佐々木はやや顔を赤らめて。
前傾姿勢を解除し、身を起こした。助かった。
同時にとても惜しかったような気分になった。

「何をホッとしてるんだい?」
「このまま食べられるかと思って、怖かった」
「ふん。別に取って食うつもりはなかったさ」
「ほんと?」
「ああ。せいぜいキス止まりの予定だった」

やっぱり、取って食うつもりだったらしい。

「キス程度で狼狽して。キョンは大袈裟だね」
「……佐々木はしたこと、あるの?」
「あるわけないだろう。僕は純潔さ」
「だったら、大事にしなよ」
「キミの方こそ、キスの経験はないのかい?」

そう言われると、あるような、ないような。
思い浮かぶのはハルヒの姿。場所は閉鎖空間。
眠り姫を起こすべく荒技を使用した気がする。
これはもしかして男だった時の記憶だろうか。

「なるほどね。キミはもう経験があるらしい」
「いや、恐らくこの身体では、まだ……」
「尚更奪いたくなるような台詞はやめたまえ」

余計なことは言わない方が、身の為らしい。


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