キョン子「絶対、後悔させないから!」
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25:名無しNIPPER[sage saga]
2018/12/19(水) 23:57:42.78 ID:uEGK3sYu0
「ちょっとキョン、聞いてんの?」
「んあ?」
「んあ、じゃないわよ! 起きろ、このバカ!」
「痛っ!? 何しやがるっ!?」

頬に走る鋭い痛み。堪らず、目を開ける。
場所は放課後の教室。他の生徒は下校済み。
俺はハルヒに勉強を教わっていた筈だ。
恐らく、その最中に居眠りをしたのだろう。
しかし、肝心のハルヒの姿がない。どこだ?

「ハルヒ?」
「後ろよ、後ろ。寝ぼけてんじゃないわよ」

そうだ。そうだった。俺は抱きつかれていた。

「……頼むから、頬をつねるのはやめてくれ」
「あんたが居眠りするからでしょうが」
「俺は、やっぱり寝てたのか?」
「呼びかけても全然反応がなくて苛々したわ」

どうやら本当に寝ていたらしい。参ったな。
とてもヘンテコな白昼夢を見ていた感覚だ。
記憶は曖昧だが、酷く心地良い悪夢のような。
そんなおかしな夢現から帰還して、謝罪する。

「悪かった。それで、なんの話だっけ?」
「だから、こんな風に、突発的な衝動に任せて抱きついた後、失敗したなとか、やめとけば良かったとか、そう思わせないように振る舞いなさいって、言ってんの。わかった?」
「ああ、わかった。肝に銘じておくよ」
「ふん。わかればいいのよ、わかれば」

こちらの回答に一定の満足が得られた様子のハルヒが、腕の力を緩める前に、俺は提案した。

「手を、繋ぎたいんだが……構わないか?」
「はあ?」

何言ってんだこいつ、みたいな応答を頂いた。
その気持ちは良くわかる。ああ、わかるとも。
うん。本当に何を言ってるんだろうね、俺は。


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