分別のつかない僕っ娘「要するに、善悪とは主観的なものなんだよ」
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1:名無しNIPPER[sage saga]
2019/02/03(日) 20:43:29.17 ID:akmR/FL90
「君は分別のつく大人になれたかい?」

そう尋ねられて、はいなれましたと、確信を持って言える大人はどれくらい存在するだろうか。
少なくとも私には、即答出来なかった。

「なるほどね。浅慮ではないことはわかった」

如何にもわかったような口調でそう評され、おまけに何もかもを見透かしたように鼻を鳴らされて、返答に窮することで伝わる個人情報もあることを、この時、私は知った。

「ほんの少しだけ、安心したよ。思慮深い君相手なら、僕は自然体のままで居られる」

そう言って、優雅に足を組んでみせた。
僕などと言いつつも、彼女は女性だ。
しかも、少女とも呼べる姿形をしている。
しかし、滑らかな太ももの質感は大人顔負け。
それも其の筈、彼女は歴とした成人女性であり、年齢は20歳を過ぎているのだから。

「おっと。見過ぎだよ?」

指摘されて、慌てて目を逸らす。
同じ女である私でさえ、この有り様だ。
男性であれば、その魅力には、抗えまい。

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2:名無しNIPPER[sage saga]
2019/02/03(日) 20:45:30.12 ID:akmR/FL90
「まあ、別に見てもいいんだけどね?」

そう言われて、では遠慮なくと、色白の太ももを舐めるように眺めることはなかなか難しい。

「君だけは特別さ」
以下略 AAS



3:名無しNIPPER[sage saga]
2019/02/03(日) 20:47:18.44 ID:akmR/FL90
「ごめんね。意地悪して」

素直に謝る時は、要注意だ。きっと裏がある。

「僕は君を怒らせるのが大好きなんだ」
以下略 AAS



4:名無しNIPPER[sage saga]
2019/02/03(日) 20:49:33.14 ID:akmR/FL90
「君の手のひらは温かくて気持ちがいいなぁ」

しみじみと、心底嬉しそうに感想を言われた。
すると、なんだか誇らしい気持ちになって、自分が単純な人間であることを認識させられた。
ちなみに彼女の手のひらはひんやりとしていて、それもまた、心地良いものだと思った。
以下略 AAS



5:名無しNIPPER[sage saga]
2019/02/03(日) 20:50:56.98 ID:akmR/FL90
「傍から見れば、僕はきっと悪者に映る筈さ」

拗ねたようにそう口にする悪者の頭を撫でる。

「ふん……君の方がよっぽど悪者の癖に」
以下略 AAS



6:名無しNIPPER[sage saga]
2019/02/03(日) 20:53:00.37 ID:akmR/FL90
「要するに、善悪とは主観的なものなんだよ」

いきなり結論を出されても、理解が出来ない。

「君がダメだと思うから、それはダメなのさ」
以下略 AAS



7:名無しNIPPER[sage saga]
2019/02/03(日) 20:55:27.36 ID:akmR/FL90
「僕は間違っているかい?」

間違いとか、そういう問題ではない気がする。

「世界中の人間が皆、君みたいに優しければいいのに。僕が正しいと思える人間は君だけだ」
以下略 AAS



8:名無しNIPPER[sage saga]
2019/02/03(日) 20:57:53.13 ID:akmR/FL90
「結論として、分別のつく大人は存在しないわけか。是非とも自分のことを分別のつく大人だと信じている大人たちに聞かせてやりたいね」

またそうやって嫌味を言うのは、やめなさい。

「またそうやって僕を悪者にするのはやめて」
以下略 AAS



9:名無しNIPPER[sage saga]
2019/02/03(日) 20:59:45.53 ID:akmR/FL90
「ほんと、君のお尻は柔らかくて羨ましい」

柔らかいのか? 自分ではよくわからないけど。

「ほら、僕のお尻と比べてごらんよ」
以下略 AAS



10:名無しNIPPER[sage saga]
2019/02/03(日) 21:02:25.90 ID:akmR/FL90
「ほんと、君ってお尻が大きいよね」

指摘されて、酷く申し訳ない気持ちになった。

「だらしないったらありゃしないよ」
以下略 AAS



11:名無しNIPPER[sage saga]
2019/02/03(日) 21:04:41.86 ID:akmR/FL90
「じゃあ、今度は君が僕のお尻を叩いて」

まるで負け犬のように尻を突き出されて。
私は勝利の余韻に浸ったまま、なんの躊躇いもなく、その小さくて純白なお尻をぶっ叩いた。

以下略 AAS



12:名無しNIPPER[sage saga]
2019/02/03(日) 21:07:16.69 ID:akmR/FL90
「フハハハハハハハハハハハハハッ!!!!」

それはまるで、この世全ての善を、嘲嗤い。
この世全ての悪を嘲嗤うかのような、哄笑。
今、この時、この瞬間、善悪など存在せず。
以下略 AAS



13:名無しNIPPER[sage saga]
2019/02/03(日) 21:09:42.58 ID:akmR/FL90
「っ……ありが、とう」
「うん」
「あ、ありがとね……本当に、ありがとぉ」
「うん……わかったから、泣かないで」

以下略 AAS



14:名無しNIPPER[sage saga]
2019/02/03(日) 21:13:01.47 ID:akmR/FL90
引き続き、もう一作品投稿します。
これは本編の前に書いたもので、いわば叩き台のような作品なのですが、それでもよろしければお愉しみください。

それでは以下、おまけです。


15:名無しNIPPER[sage saga]
2019/02/03(日) 21:14:39.06 ID:akmR/FL90
「悪党は美しくあるべきだと思うのよ」

そう切り出した、美しき悪党。性別は女だ。
胸元は大きく開き、深い谷間が見て取れる。
以前、女は視線に敏感であると耳にした覚えがあったので慌てて視線を下げるも、そこには蠱惑的な脚線美があり、逃れることは出来ない。
以下略 AAS



16:名無しNIPPER[sage saga]
2019/02/03(日) 21:16:42.29 ID:akmR/FL90
「私と愛し合うつもりはある?」
「ない」
「でしょうね。正義の味方、ですものね」

きっぱり拒絶しても、何故か嬉しそうに嗤う。
以下略 AAS



17:名無しNIPPER[sage saga]
2019/02/03(日) 21:18:25.92 ID:akmR/FL90
「あなたが思わず剣を引いたことも知ってる」

口付けに驚いただけだ。無論、他意はない。

「痛く、ないのか?」
以下略 AAS



18:名無しNIPPER[sage saga]
2019/02/03(日) 21:20:04.69 ID:akmR/FL90
「もしも私が改心したら、どうする?」
「信用出来ない」
「ええ、だって嘘だもの」

悪党は、まるで息をするように、嘘を吐く。
以下略 AAS



19:名無しNIPPER[sage saga]
2019/02/03(日) 21:24:25.85 ID:akmR/FL90
「でも、困ったわね」
「なんのことだ?」
「信用を得るには、どうすればいいかしら」

顎に手をやって、悪党は熟考している。
以下略 AAS



20:名無しNIPPER[sage saga]
2019/02/03(日) 21:25:49.13 ID:akmR/FL90
「俺を信用させる方法だと?」
「ええ、知りたい?」
「ふん。そんなもの、あるわけがない」

悪党と話せば話すほど猜疑心は強まる一方だ。
以下略 AAS



21:名無しNIPPER[sage saga]
2019/02/03(日) 21:27:46.17 ID:akmR/FL90
「俺の尻を舐める、だと?」
「ええ、そうよ」
「それにどんな意味があるんだ?」
「それくらい、愛していると知って欲しいの」

以下略 AAS



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