【シャニマスSS】霧子「チョコレート、ツツジの花、フォークダンス」
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◆/rHuADhITI
[sage saga]
2019/02/15(金) 00:11:44.69 ID:zDo8rKZ40
わたしは勘違いをしていた。
プロデューサーさんは、勘違いをしている。
フォークダンスの授業を受けたかった本当の理由まで、プロデューサーさんは辿り着いていない。
わたしが拘っているのは『フォークダンスの授業を受けること』だと思っている。
P「『授業に出たかった』って気持ちも、霧子がそう思ったのなら、俺は大切にしたい」
だけど、それに気が付いても、プロデューサーさんが滑稽には見えなかった。
それはきっと、プロデューサーさんがもっと大きな物によって動いているから。
P「付け焼き刃の先生で申し訳ないけど、俺に授業をさせて欲しい」
さっきまで、フォークダンスの動画を見ていた意味が分かる。
事務所に入ってきた時に、プロデューサーさんが驚いていたことへの解釈が変わる。
P「ええっと……こういう時の出だしは、たしか……」
感じていた威厳の様なものが立ち消えて、より親しみ深いものとなってまた現れる。
P「ああ、そうだ。しゃ……」
プロデューサーさんがピンと背筋を伸ばす。
そうしてから、わたしに手を差し伸べる。
P「……Shall we dance?」
霧子「……っ……」
プロデューサーさんは顔を赤くしていて、恥ずかしがっているのが、どうしようもなく分かる。
その上にコテコテな表現だから、まるで格好が付いていない。
それなのに、だと言うのに。
恥ずかしがりながらも、格好付けてくれることが分かってしまうから。
『恥』を感じながらも、自分の感性と真っ直ぐに向き合えているから。
その姿がとっても、カッコよく見えてしまう。
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