【シャニマスSS】霧子「チョコレート、ツツジの花、フォークダンス」
1- 20
24: ◆/rHuADhITI[sage saga]
2019/02/15(金) 00:11:44.69 ID:zDo8rKZ40
わたしは勘違いをしていた。

プロデューサーさんは、勘違いをしている。

フォークダンスの授業を受けたかった本当の理由まで、プロデューサーさんは辿り着いていない。

わたしが拘っているのは『フォークダンスの授業を受けること』だと思っている。

P「『授業に出たかった』って気持ちも、霧子がそう思ったのなら、俺は大切にしたい」

だけど、それに気が付いても、プロデューサーさんが滑稽には見えなかった。

それはきっと、プロデューサーさんがもっと大きな物によって動いているから。

P「付け焼き刃の先生で申し訳ないけど、俺に授業をさせて欲しい」

さっきまで、フォークダンスの動画を見ていた意味が分かる。

事務所に入ってきた時に、プロデューサーさんが驚いていたことへの解釈が変わる。

P「ええっと……こういう時の出だしは、たしか……」

感じていた威厳の様なものが立ち消えて、より親しみ深いものとなってまた現れる。

P「ああ、そうだ。しゃ……」

プロデューサーさんがピンと背筋を伸ばす。

そうしてから、わたしに手を差し伸べる。

P「……Shall we dance?」

霧子「……っ……」

プロデューサーさんは顔を赤くしていて、恥ずかしがっているのが、どうしようもなく分かる。

その上にコテコテな表現だから、まるで格好が付いていない。

それなのに、だと言うのに。

恥ずかしがりながらも、格好付けてくれることが分かってしまうから。

『恥』を感じながらも、自分の感性と真っ直ぐに向き合えているから。

その姿がとっても、カッコよく見えてしまう。


<<前のレス[*]次のレス[#]>>
37Res/39.39 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 書[5] 板[3] 1-[1] l20




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice