13: ◆Xz5sQ/W/66[saga]
2019/03/10(日) 00:28:57.53 ID:mXNAEsvV0
「今日、君は春香君に負けた。売り上げの数もそうであるし……
何よりも君は、自分に興味を持ってくれた相手に一度でも笑顔を見せてあげれたのかい?」
「それは……! それは、できてません……けど――」
「けどじゃあない、事実なんだ。ここで披露した君の歌は確かに凄かったよ。でもそれだけ。
パフォーマンスが終わった後の呼び込みが拙いのは仕方がないさ。
でもね、わざわざ興味を持って寄って来た人が君の前には並ばなかった理由」
ここで、千早が春香を見た。
一瞥をくれ、それから少し、悔し気に唇をギュっと閉じて。
「……愛想ですか?」
「分かってるなら直すべきだ。……それに気づいて欲しくて酷な事をしたのは謝るよ」
だが、彼女は顔を上げない。
まだ怒りが収まらないのかも……と僕が春香と目配せした後で、どうもそうでは無い事に気がついた。
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