ほむら「エヴァンゲリオンVS魔法少女 最後の戦い」
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143: ◆wulQI63fj2[saga]
2019/03/21(木) 02:35:16.84 ID:UNrJknVn0

クローゼットに押し込まれた服を見比べながら、ほむらはふと顔を上げた。
隣でどうでもよさそうにルービックキューブをいじっているキュゥべえに目を向ける。

ほむら「佐倉杏子と連絡を取る件なのだけれど」

キュゥべえ「ああ、盗聴されてないんだし良いんじゃないかな」

ほむら「電波を辿られる危険性は?」

キュゥべえ「……いや、今のところその手の干渉はなさそうだ。君たちの持っている携帯電話は美國コンツェルンの特別なカスタマイズが施された物だからね」

ほむら「ふむ……」

キュゥべえ「なにか思うところでも?」

ほむら「この街にあなたの別個体は何体いるの?」

キュゥべえ「今は杏子のところくらいだよ? この街にはなぜだか魔獣が出現しないからね。ボクらがたむろしても意味が無いよ」


――魔獣。
人の妬み嫉む心や憎しむ悪く念、いわゆる呪いと呼ばれる負の感情によって生み出されるこの世ならざるもの。
人類の負の感情を餌に顕現し、人類から精気を奪ってさらに力を蓄え、世界に干渉して『歪み』を正そうとするものだ。

歪み。およそ人には感知できず、インキュベーターにとっても理解されない世界の間違い。
それを正そうとする魔獣は世界からすれば救世主であり、聖職者に等しい在り方かもしれない。
だが人類からしてみればその行為は『搾取』であり『攻撃』にほかならない。

魔獣を倒すことで魔法少女はグリーフキューブという結晶を手に入れることが出来る。
それを利用することで魔法少女の持つ魔力機関、魂そのものであるソウルジェムの穢れを浄化できるのだ。
そして穢れを宿したキューブをインキュベーターが収集し、そのエネルギーを宇宙に還元するという名目であれこれ多角的に利用している。

しかし、この第3新東京市には魔獣が出現しない。
これは事前の調査で判明していることだ。
魔獣が産まれないということは魔法少女が生きていくのに適していない環境であるということに等しい。


ほむら「その原因の調査もいずれ行わないといけない、か……」

キュゥべえ「NERVが関与しているのは確かだろうけどね」

ほむら「彼らが私達のような存在に気付いていないとしたら、偶発的に引き起こされていることになる。その原因になりそうなものといえば……」

キュゥべえ「エヴァンゲリオンだね」



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