白菊ほたる「運命の輪」 【ウルトラマンジード×シンデレラガールズ】
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20:名無しNIPPER[sage saga]
2019/03/20(水) 15:41:59.16 ID:2rdIn1Hc0

 針は十時五十分を指していました。
 確かに、正体不明の不安は関係なく、そろそろ舞台裏に向かうべき時間です。

ほたる「はい。……行きます」

 楽屋を後にし、廊下を歩いていきます。
 カツン、カツン、という二人分の足音が響きます。

 カツン、カツン――――

 プロデューサーさんの革靴と、私のブーツの足音。
 リノリウムの廊下に靴底が触れるたび、まるでそこから波紋が広がるように、音が広がっていきます。

 そしてその音は私の心の奥底を震わせ、幾重もの波紋となるのです。
 広がり、絶えず、止まない、不協和音を奏でながら、五感とは違う感覚を呼び起こすのです。

ほたる「プロデューサーさん」

 耐えられなくなって、私は足を止めました。

ほたる「今、何時ですか……?」

P「ん? えーっと、十時五十三分だな」

 怪訝そうな顔をしながら腕時計を確認するプロデューサーさん。
 十時、五十三分。その数字を耳にし、私の中でガチャリと、鍵が外れた音がして――



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