3: ◆WO7BVrJPw2[saga]
2019/04/16(火) 22:16:36.67 ID:pcs6abfO0
  
 P「ん? ああ、ちひろさんに話をしてくれれば大丈夫」 
  
 奏「あの事務員さんね。了解」 
  
 P「自主練でもするのか?」 
  
 奏「そうね。やるからには、ってやつよ」 
  
 P「努力家だな」 
  
 奏「そんな大層なことじゃないの」 
  
 P「そうか? まあ、速水はレッスン受ければなんでもこなせそうだけど」 
  
 奏「そう、なんでもできる……。それは、裏を返せば……なんにもできないということ」 
  
 奏「ううん。できないんじゃなくて、なにを目指せばいいか、わからなかったの。ずっとそうだった……」 
  
 P「ふん?」 
  
 奏「何にでもなれる存在って、つまり何者でもないってことでしょ。私ってカタチを、なんとなく保っているだけ」 
  
 P「言わんとすることは分かる、気がするけど」 
  
 奏「ふふっ、それで十分。最初から何もかもを知られているなんて、気味が悪いじゃない?」 
  
 P「それは確かに」 
  
 奏「とにかく、言えることがあるとしたら、あなたの導きで新しい世界を見つけたってことかな」 
  
 P「……それはどうも?」 
  
 奏「ここなら、心の空白を埋められそうな気がする」 
  
 P(ふーん? ……思ったより、変なところあるんだな) 
  
  
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