千歌「ポケットモンスターAqours!」 Part2
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◆tdNJrUZxQg
[saga]
2019/05/12(日) 06:15:19.45 ID:DoNfZkVt0
花丸「う、うん……辺りの氷とかを全部溶かしてた……」
ルビィ「……そっか」
花丸「…………ルビィちゃん、まさか」
ルビィ「……この力で……パルキアを、倒せないかな」
花丸「ダ、ダメずら!!」
花丸ちゃんはルビィの肩を掴む。
花丸「あれだけ、苦しい思いしたのに……その力を自分から使おうだなんて……!!」
花丸ちゃんはそう言うけど……。
ルビィ「ずっとね……考えてたんだ」
花丸「……?」
ルビィ「どうして、ルビィにこんな力があるのかなって……」
花丸「そ、それは、巫女の力を受け継いだからで……」
ルビィ「うぅん、そういう話じゃなくてね」
ルビィは静かに首を振る。
ルビィ「夢の中だったからね……おぼろげだったけど……ドクン、ドクンって誰かの熱が流れ込んでくるようで」
花丸「誰か……?」
ルビィ「あの力が、熱が流れ込んでくるとき……それって、どんなときだったかなって」
思い出す。
小さい頃、クロサワの入江でのときも、クリフでの理亞ちゃんとの戦いのときも、そして、飛空挺で無理矢理使わされたときも……。
ルビィ「ルビィね……守りたいって想ってたんだ」
花丸「守り……たい……」
ルビィ「……うん。悲しいときとか、怒ったときに、出てきちゃってたけど……それでも、この気持ちの真ん中にあったのは──いっつも、守りたいって想いだった。願いだった」
ときにメレシーたちを守りたかった。お姉ちゃんの誇りを守りたかった。……そして、夢の中でコランを──ずっと一緒に育ってきた、大切な家族を守りたかった。
花丸「……ルビィちゃん」
ルビィ「……そして、今、ルビィはまた守りたいって想ってる……皆を守りたい、助けたい」
花丸「…………」
ルビィ「ルビィのことを助けてくれた皆を……守りたい」
ルビィを想って、助けてくれる、皆を──。
そう願った瞬間。
「──ピピ、ピピィ」
ずっと、眠ったまま、動かなかったコランが、鳴き声をあげる。
花丸「……!」
真っ赤な光を輝かせながら。
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