3: ◆uLYDn.hAKU[saga]
2019/05/20(月) 10:56:41.46 ID:tZfbkx5BO
ほとんど耳に口をつけるような近さで彼女は言った。それもささやき声であったなら、歳恰好に似合わぬ色気を感じていたかもしれないがいつものように声を出されては耳障りですらある。彼女の方を向いた。
「おはよ、提督さん。あたしたちの時間はこれからっぽい」
「なにがこれからだよふざけやがって。お別れの時間が近いだろ」
半笑いを浮かべて彼は左手首のGSG9を覗き見る。まだ九時を回ったばかりを指している。信じられずに霞む目でカウンターの向こうの掛け時計を見る。果たして同じ時分を指していた。
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