周回遅れのシンデレラ
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2:名無しNIPPER
2019/05/20(月) 19:31:24.70 ID:psyvXAcVO
と思ってたのに、30分経っても戻ってこない。何か粗相でもしたのかもしれん。二人はビデオカメラに夢中だし、俺が様子を見てくるか。

と、トイレまで来たはいいが入れないことに今更気付く。仕方なく店員さんを呼んで様子を見てもらう。......は? いない? 誰も?

どうなっているのか。まさか誘拐? と慌てるのが普通なのだろうが、どうせ未央のことだ。トイレに行くつもりなんか無くて、最初から外で考え事でもしてるんだろう。

案の定レストランの外の椅子に座って黄昏る未央を見つけた。さて、今度は何に悩んでるんだ?

「おい、未央、心配したぞ。こんなとこにいたのか」

「嘘つき。プロデューサーなら心配なんかする前に見つけられるでしょ? むしろちょっと遅かったんじゃない?」

「まあ、確かにそうだけど、心配はしてたぞ? トイレで何かやらかしたんじゃないかってな」

「ちょっ、流石にそれは失礼だよ! セクハラ!」

「おいおい、人聞きの悪いこと叫ぶなよ。冗談だろ?」

「冗談でも良いやつと悪いやつがあるでしょ!? 私これでもうら若き乙女なのですよ?」

「あー、はいはい、分かりましたよ。で、ここで何考えてたんだ? 話なら聞くぞ」

「んー、ちょっとね。考えてたってよりは、思い出してたって言った方がいいかも。いままで色々あったなーってね」

なるほど、今回はそっちのパターンか。なら深刻な感じじゃなさそうだし、一安心だな。

「ふーん、俺にも聞かせてくれよ、その昔話」

「えー、恥ずかしいよー。それにデビューしてからのことだからプロデューサーは全部知ってることだよ?」

「そんな恥ずかしがることじゃないだろうに......。まあ大体の予想はつくからいいけどな」

「え? そうなの? じゃあじゃあ、何思い出してたか当ててみてよ!」

「そうだな......まずは......」


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