30: ◆CgreWx9pM3yb[saga]
2019/06/04(火) 15:17:12.72 ID:XjEnRceRo
  でも一人だけ、ずっとアタシの側にいた男の子がいた。 
  別にアタシを褒めたり持ち上げたりもしない。 
  ただなんとなく遊んで、その縁で一緒にいるようになって、誰もが離れていった時もそこにいた。 
  彼は運動が得意ではなかった。 
  彼は勉強が得意ではなかった。 
  彼は人付き合いが得意ではなかった。 
  顔は整っていたが、内向的で強く感情を出さない彼は、いつも周りから置いていかれていた。 
  だからそこにいるんだろうとアタシは思った。 
  思ってアタシは怒りに任せて彼を怒鳴り付けた。 
  彼はアタシの怒りを最後まで聞いて、こう言った。 
  
 「ええと……あれ、あの、僕と君って友達だったよね?」 
33Res/15.08 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 
書[5]
板[3] 1-[1] l20