トリエラ「本当にどうしようもない、わがままで馬鹿な人—」
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12: ◆b3.GfOf6h.[sage]
2019/06/14(金) 18:41:22.69 ID:G/vnc86U0

公社病練
ジャン「君がトリエラか」
トリエラ「ええ、一度会ってみたくて」
ジャン「「夢」の話はジョゼから聞いた」
トリエラ「……広がってるんですか、あの話」
ジャン「君の担当官のヒルシャーからビアンキ博士経由でな……機密が漏れたかと焦ったよ」
トリエラ「機密?」
ジャン「誰にも言わないと約束できるか?」
トリエラ「……ええ」
ジャン「事実、ここはそうなりかけた事があるからだ。最新鋭の義体技術を使ったコストだけバカ高い福祉施設なぞ必要か、もっと「リターン」を、とな。俺もその立場に一旦たった事がある」
トリエラ「……「クローチェ事件」、ですか?」
ジャン「……そうだ。復讐のためならば地獄に落ちてもいい。君たちみたいな子供を殺人の道具として使い潰してでもテロリストに復讐を遂げてみせる—君にとっては鬼畜にも劣る言葉だろう」
トリエラ「ええ」
ジャン「それを変えたのは生死の境をさまよった「彼女」が生き残ったからだ。守ってほしいと、遺言を託されたからだ……緊急的に試験義体にされた彼女のダメージはひどく、もうあまり時間はない。会いに来ても俺の事を覚えていない。けれどソフィアに託されたここは守って行かなければならない……」
トリエラ「……いっしょに彼女と会ってみても、いいですか?」

トリエラ(ジャンさんは、静かにうなずいた)

トリエラ(病室で彼女は静かに本を読んでいた)
トリエラ(大量の医療機器に繋がれ、まるで操り人形のようだと思う)
トリエラ(彼女は私たちに気づき、顔を上げる)

エンリカ「……あら、かわいいお客様。」
トリエラ「……初めまして、トリエラと言います」

トリエラ(不完全で天国じゃ無いかもしれないけれど)
トリエラ(この場所で生きていこう、そう思う)

fin.



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