【ミリマス】私という撫子の
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5: ◆DbvMVEE3z2[sage saga]
2019/06/16(日) 00:09:48.75 ID:RAUxaTtJ0
「で、どんなこと聞かれるって書いてるんだ?」
「ええと、そうですね……」

 紙を一枚めくって質問項目が書かれているらしき部分に目を落とした。

< Q.1 初めて着物を着たのはいつですか? >

「着物を初めて着たのはいつか、だそうです」
「なるほど……。それでいつくらいに着たの?」
 
 そう促されて記憶をたどってみる。たぶん小学校に上がる前のことだった気がする。あの時は冬で、父に連れられて……。

「確か、五つの頃だったと思います。……そういえば、あの時の着物も松山さんのでした」

 そうだ。私が初めて着たあの赤色の着物は。
 あの日、父が買ってくれたのは、松山さんのところの着物だった。

「すごい偶然じゃないか!」
 仕掛け人さまの驚いた顔がなんだかおかしくてくすりと笑う。
「そうですね。ご縁があったのかもしれません」

 何気なく言葉を落としてからハッと仕掛け人さまを見る。きょとんと私を不思議そうに見るばかりで何も気づいていないみたいだが、私はとんでもない失言をしてしまったのだ。



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