322: ◆on5CJtpVEE[saga]
2019/06/23(日) 00:14:10.74 ID:5i4lUinv0
  
 その言葉は、ただの知り合いの一人とかじゃない、って証拠。 
  
 うん、知ってたんだ。 
  
  
 「ごめんなさい。前に街で兄ちゃん見つけて、追っかけてたら……」 
  
 「……そう、だったのか」 
  
  
 やっちまった、と兄ちゃんが手のひらで顔を覆った。 
  
  
 「そうだよな、そりゃそうか、それで最近……」 
  
  
 そのまま、兄ちゃんの指の隙間から呟きが漏れる。 
  
 真美にかける言葉を探すように、あれこれ言い掛けるんだけど、結局続かない。 
  
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