374: ◆on5CJtpVEE[saga]
2019/06/23(日) 00:48:41.48 ID:5i4lUinv0
  
 「もっと素直になろ?」 
  
 「素直に?」 
  
375: ◆on5CJtpVEE[saga]
2019/06/23(日) 00:49:09.62 ID:5i4lUinv0
  
 「コドモの今しかできないこと、あると思うよ」 
  
  
 亜美が珍しく、真面目な声で言った。 
376: ◆on5CJtpVEE[saga]
2019/06/23(日) 00:49:35.93 ID:5i4lUinv0
  
 「亜美は先に帰るね」 
  
 「え? どして?」 
  
377: ◆on5CJtpVEE[saga]
2019/06/23(日) 00:50:10.47 ID:5i4lUinv0
  
 携帯の番号を押す。 
  
 電話帳に登録もされてるけどさ、番号覚えて押すの、なんか好きなんだ。 
  
378: ◆on5CJtpVEE[saga]
2019/06/23(日) 00:50:44.86 ID:5i4lUinv0
  
 そのあと、三、四回かけると。 
  
  
 『あ!? 真美か! どうかしたのか?!』 
379: ◆on5CJtpVEE[saga]
2019/06/23(日) 00:51:23.32 ID:5i4lUinv0
  
 しばらく、沈黙が続いた。 
  
 もう一回言おうとしたら、兄ちゃんから返事があった。 
  
380: ◆on5CJtpVEE[saga]
2019/06/23(日) 00:53:39.43 ID:5i4lUinv0
  
 しばらく待ってたら、兄ちゃんが来た。 
  
  
 「よっ」 
381: ◆on5CJtpVEE[saga]
2019/06/23(日) 00:54:54.82 ID:5i4lUinv0
  
 なんてことない世間話をしながら電車に乗って。 
  
 駅から出て、しばらく歩いてたら兄ちゃんに聞かれた。 
  
382: ◆on5CJtpVEE[saga]
2019/06/23(日) 00:55:24.65 ID:5i4lUinv0
  
 「真美、もうすぐこーこーせいなんだよ」 
  
 「そうだなぁ。初めて会ったときから、ずいぶん大きくなったな」 
  
383: ◆on5CJtpVEE[saga]
2019/06/23(日) 00:56:07.79 ID:5i4lUinv0
  
 真美は、いつまでも真美のままではいられない。 
  
 そう思っていたのを、兄ちゃんは察してくれたみたいだった。 
  
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