高森藍子「加蓮ちゃんと」北条加蓮「七夕のカフェで」
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1:名無しNIPPER[saga sage]
2019/07/07(日) 19:26:07.12 ID:tebchJYr0
……。

…………。

高森藍子(星の海が、広がってる……)


藍子(足元には、四角形のもこもことしたマットが敷かれています……)

藍子(それから、絵本に出てくるようなメルヘンなお星様がソファの形になって、向かい合うように置いてあって)

藍子(ソファの間には、銀河色のテーブル。少しだけ透けてるみたいです。触ってみたら、感じ慣れたごつごつとした感触が)

藍子(見慣れたお手拭きやボタンと、メニュー表と、小さな花瓶とが、テーブルには置いてあって)

藍子(そして――)


北条加蓮「やっほー。藍子」


藍子(向こう側のソファに座った加蓮ちゃんが、こっちに手を振っていました)

藍子(……)

藍子(あっ、これ夢だ)

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2:名無しNIPPER[sage saga]
2019/07/07(日) 19:26:53.05 ID:tebchJYr0
レンアイカフェテラスシリーズ第78話です。

<過去作一覧>
・北条加蓮「藍子と」高森藍子「カフェテラスで」
・高森藍子「加蓮ちゃんと」北条加蓮「カフェテラスで」
以下略 AAS



3:名無しNIPPER[sage saga]
2019/07/07(日) 19:27:21.79 ID:tebchJYr0
――夢の中?――

藍子「…………」キョロキョロ

加蓮「どしたの? きょろきょろして。そんなに周りの様子が気になる?」
以下略 AAS



4:名無しNIPPER[sage saga]
2019/07/07(日) 19:27:51.59 ID:tebchJYr0
藍子「じゃあ、加蓮ちゃんはどうしてほしいですか?」

加蓮「……テキトーに?」

藍子「は〜い」
以下略 AAS



5:名無しNIPPER[sage saga]
2019/07/07(日) 19:28:21.70 ID:tebchJYr0
藍子(そういえば、いつかお話したことがあります。夢を伝って、遊びに行きたいな……って)

藍子(それはメルヘンな想像でしかなかったけれど……。本当のことになったのかな?)

藍子(ううん。そもそも、ここって本当に夢の中?)
以下略 AAS



6:名無しNIPPER[sage saga]
2019/07/07(日) 19:28:51.90 ID:tebchJYr0
加蓮「藍子も気付いてるっぽいから濁しても意味ないでしょ。相手が分かってることなのに必死に隠すのって、どういう意図があっても相手への不信になるだけだって思わない?」

藍子「また加蓮ちゃんらしいことを……! じ、じゃあ、……これもすごく変な質問ですけど、これは私の夢なんですか? それとも、加蓮ちゃんの……?」

加蓮「さあね。藍子かもしれないし、私のかもしれないね」
以下略 AAS



7:名無しNIPPER[sage saga]
2019/07/07(日) 19:29:21.78 ID:tebchJYr0
加蓮「……そこで何言ってんだコイツって顔するの、どういう意味かなー?」

藍子「いや、」

加蓮「んー? 私、一応藍子と同い年ってことになってる筈なんだけどなー」
以下略 AAS



8:名無しNIPPER[sage saga]
2019/07/07(日) 19:29:51.70 ID:tebchJYr0
加蓮「じゃあこう考えてみなさい。お星様に囲まれた場所になんて、もう2度と来れないかもしれない。七夕の奇跡――」

加蓮「……とまで言ったら、さすがに私のキャラじゃないかな?」アハハ

加蓮「とにかく。きっと、晴れた日の七夕だから藍子はここに来ることができたの。晴れないと、星が藍子を見つけることはできないもんね」
以下略 AAS



9:名無しNIPPER[sage saga]
2019/07/07(日) 19:30:21.64 ID:tebchJYr0
藍子「1回だけ、お母さんにやつあたりしてしまったこともあるんです」

加蓮「……八つ当たり?」

藍子「やつあたり」
以下略 AAS



10:名無しNIPPER[sage saga]
2019/07/07(日) 19:30:51.73 ID:tebchJYr0
加蓮「七夕だからってお星様の夢を見るとか、十分変だよ。6歳の女の子ならともかく16歳にもなってさー」

藍子「ま、まだ加蓮ちゃんの見る夢に私がお邪魔している可能性だってあるじゃないですか」

加蓮「ないない。私神様とか大っ嫌いだし」
以下略 AAS



11:名無しNIPPER[sage saga]
2019/07/07(日) 19:31:25.12 ID:tebchJYr0
藍子「それから、加蓮ちゃんのやりたいことを全部聞いて、1つ1つやるんです。どんなことでも、時間がかかることでも……」

藍子「それで、加蓮ちゃんが楽しいって思ってくれるならっ」

加蓮「……、いきなりどしたの藍子。変人以上に"いきなりシリアスを始める超変人"って称号でもつけてあげようか?」
以下略 AAS



12:名無しNIPPER[sage saga]
2019/07/07(日) 19:31:52.05 ID:tebchJYr0
藍子「……」

加蓮「……、」

藍子「……」キョロキョロ
以下略 AAS



13:名無しNIPPER[sage saga]
2019/07/07(日) 19:32:21.70 ID:tebchJYr0
加蓮「暇な時、藍子といたいなーのんびりしたいなー、とかつい考えて」

藍子「ふんふん」

加蓮「すぐ我に返って舌打ちするけど」
以下略 AAS



14:名無しNIPPER[sage saga]
2019/07/07(日) 19:32:51.71 ID:tebchJYr0
加蓮「藍子は天の川を見たいと思ってて……。だからこんな夢に招待されたのかな」

藍子「かもしれませんね――」

藍子「あっ。私が招待されたってことは、やっぱりこれは加蓮ちゃんの夢なんですねっ」
以下略 AAS



15:名無しNIPPER[sage saga]
2019/07/07(日) 19:33:21.92 ID:tebchJYr0
藍子「そういえば……。周りは、星の海で……天の川だとして。この四角い空間は、カフェ?」キョロキョロ

加蓮「そうじゃない? ソファがあって、テーブルもあって。ほら、そこにメニューもあるし」

藍子「う〜ん。カフェって言うには、内装が寂しすぎるような……」
以下略 AAS



16:名無しNIPPER[sage saga]
2019/07/07(日) 19:33:51.79 ID:tebchJYr0
藍子「あっ、でも長針や短針の先のところが星型になってる。あの古時計は、普通の針でしたよね」

藍子「細かいところまで、七夕を意識してるの、真面目な加蓮ちゃんらしいですっ」

加蓮「……藍子」
以下略 AAS



17:名無しNIPPER[sage saga]
2019/07/07(日) 19:34:21.77 ID:tebchJYr0
藍子「ほっ。でも、いつか加蓮ちゃんの作ったカフェにも行ってみたいなぁ……」

加蓮「夢の世界の?」

藍子「夢の世界の、加蓮ちゃんが店長さんのカフェっ」
以下略 AAS



18:名無しNIPPER[sage saga]
2019/07/07(日) 19:34:52.09 ID:tebchJYr0
藍子「メニューは……。あれ、いつものメニュー? 定食も期間限定メニューもあるっ」

藍子「あっ。期間限定メニューが、七夕のお子様ランチになってる! わぁ、可愛い……♪ これ、織姫さんと彦星さんの人形がついてくる、って書いてありますよ! 手縫いの編みぐるみかな?」

藍子「加蓮ちゃんの作った編みぐるみ、見てみたいなぁ……。でもお子様ランチを注文するのは……ちょっと恥ずかしいかも?」
以下略 AAS



19:名無しNIPPER[sage saga]
2019/07/07(日) 19:35:21.77 ID:tebchJYr0
藍子「加蓮ちゃん、もしかして最近ジャンクフードのお店に行きましたか? そこで、ちいさい子ども用のメニューを見たから、この世界にも混ざって出てきちゃったとかっ」ドヤッ

藍子「ほら、夢って、直前に見たものとか、やったことに影響されるって言いますよね」ドヤッ

加蓮「……」ペシ
以下略 AAS



20:名無しNIPPER[sage saga]
2019/07/07(日) 19:35:51.91 ID:tebchJYr0
加蓮「ソファに座ってる感触も、何なら今どついた時に藍子の感触だって伝わったんだし、夢でも痛くていいんじゃない?」

藍子「そうでしょうか……。でも、うんっ。そうですよね。あんまり細かいことを気にしても、仕方がありませんよねっ」

加蓮「そーそー。それよりさー、せっかくメニューがあるんだから注文してみない?」
以下略 AAS



21:名無しNIPPER[sage saga]
2019/07/07(日) 19:36:21.91 ID:tebchJYr0
加蓮「来た来た。……えーっと?」

藍子「あれっ、いつもの店員さんじゃない……」

加蓮「まあここはあのカフェじゃないからそれはいいんだけど」
以下略 AAS



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