13:名無しNIPPER[saga]
2019/07/09(火) 00:10:26.14 ID:zmX2O7Gg0
 ――さらに翌日 
  
  
 育「きれいなちょうちょ……こんなの初めて見たよ。ジレールの街では普通のちょうちょを見かけることだって珍しいのに」 
  
14:名無しNIPPER[saga]
2019/07/09(火) 00:10:56.01 ID:zmX2O7Gg0
 育「……」 
  
 美也「……行ったようですね」 
  
 環「あいつら、イグナスのことを追ってきたの?」 
15:名無しNIPPER[saga]
2019/07/09(火) 00:11:31.89 ID:zmX2O7Gg0
 ――翌日 
  
  
 美也「――ではお手数ですが、よろしくお願いします」 
  
16:名無しNIPPER[saga]
2019/07/09(火) 00:12:27.62 ID:zmX2O7Gg0
 海美「……この国の治安を回復させるためにも、新しい女王の即位――お姉ちゃんとメルセデスお義兄様の婚礼を早くまとめたいところなんだけど」 
  
 海美「それにしても魔法科学が発達してて多くの魔術師を輩出しているサジタリアス王国の第三王子が、うちのお姉ちゃんとあんなにラブラブになってくれるなんてね」 
  
 環「そうだね。カタリーナお姉様、メルセデスお義兄様といっしょだといつもニコニコしてて幸せそうだぞ」 
17:名無しNIPPER[saga]
2019/07/09(火) 00:12:54.36 ID:zmX2O7Gg0
 育「マリーナ王女ってとっても明るくて元気な人なんだね。ちょっと意外だったけど、ターニャのお姉さんって考えるとたしかに似てる気がするよ」 
  
 環「くふふー、そうでしょ。ターニャ、マリーナお姉様のことも、カタリーナお姉様のことも大好きなんだ」 
  
 環「事件のことはマリーナお姉様が調べてくれてるから、イグナスは安心してここにいていいんだぞ。だから今日はターニャといっぱい遊ぼうね!」 
18:名無しNIPPER[saga]
2019/07/09(火) 00:13:26.00 ID:zmX2O7Gg0
 ――ヴォルフス王国、王宮 
  
  
 琴葉「そう。ターニャにボーイフレンドが…」 
  
19:名無しNIPPER[saga]
2019/07/09(火) 00:13:51.40 ID:zmX2O7Gg0
 琴葉「……」 
  
 恵美「カタリーナ、そんなに深刻な顔しないで。マリーナたちだっていつも言ってくれてるじゃないか。君には笑顔が一番似合うって」 
  
 琴葉「メルセデス……。だけど私、今の状態で本当に女王に即位していいのかな」 
20:名無しNIPPER[saga]
2019/07/09(火) 00:14:23.96 ID:zmX2O7Gg0
 育「へえ。これが国王陛下の小さいころの写真なんだね」 
  
 環「うん。このお屋敷は、お父様が小さいころにこの辺りの森で虫取りをするときに使ってたんだって」 
  
 育「そうなんだ。陛下も虫や自然が大好きなんだね。それであんなに日焼けを…」 
21:名無しNIPPER[saga]
2019/07/09(火) 00:14:54.14 ID:zmX2O7Gg0
 スタッ 
  
 美也「イグナスさん、離れてください」 
  
 育「ミランダさん、ターニャはどうしちゃったの――あ」 
22:名無しNIPPER[saga]
2019/07/09(火) 00:15:29.96 ID:zmX2O7Gg0
 それは、今から1800年ほど前のこと――。 
  
 この大地は、魔界からやってきた魔物の毒で汚されていた。人々は病に苦しみ、争いも絶えなかった。 
  
 混迷の中、事の発端である魔物を退けようと一人の若者が立ち上がった。 
23:名無しNIPPER[saga]
2019/07/09(火) 00:16:02.11 ID:zmX2O7Gg0
 しかしそれから500年後のこと。王家に双子の王子が生まれた。 
  
 このうち兄である第一王子は、満月の夜に狼に変化し、暴走してしまうのだった。家臣たちは初代女王の先祖返りだと恐れた。 
  
 息子を憐れんだ王はこの情報を秘匿し、第一王子の人生に影響しないよう努めた。 
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