2:名無しNIPPER[saga]
2019/07/09(火) 00:03:27.15 ID:zmX2O7Gg0
 育「……」 
  
 環「この子、顔が真っ青だぞ。病気なの?」 
  
 美也「いいえ。どうやらものすごくお腹が空いているようですね〜。姫様、彼の頭を少し起こしてくださいますか」 
3:名無しNIPPER[saga]
2019/07/09(火) 00:04:01.67 ID:zmX2O7Gg0
 育「ぅ……」 
  
 環「あっ、起きた。よかった無事で」 
  
 育「女の子……そうだ。ぼくは死んで……天使が迎えに…」 
4:名無しNIPPER[saga]
2019/07/09(火) 00:04:31.50 ID:zmX2O7Gg0
 ――翌朝 
  
  
 美也「おはようございますイグナスさん。お加減はいかがですか〜?」 
  
5:名無しNIPPER[saga]
2019/07/09(火) 00:05:01.02 ID:zmX2O7Gg0
 育「……ぼくに家族はいません。帰るところも、もう…」 
  
 環「え……」 
  
 美也「失礼しました。そうでしたか〜」 
6:名無しNIPPER[saga]
2019/07/09(火) 00:06:02.27 ID:zmX2O7Gg0
 環「ってことはイグナス、乗馬ができるの?」 
  
 育「うん。両親が「ヴォルフスの紳士たるもの必要な技術は身に着けるべし」って方針で、色々と習っていたんだ。みんな三年前の冬に、汽車の事故で亡くなってしまったけどね」 
  
 美也「三年前の汽車の事故といえば、あの港町に向かう特急が、大雪の影響で脱線してしまった事故ですか……」 
7:名無しNIPPER[saga]
2019/07/09(火) 00:06:39.40 ID:zmX2O7Gg0
 環「じーっ……」 
  
 育「なんでそんなに見てるの? ぼくに何かおかしなところでもあるの?」 
  
 環「ねぇ、どうしてイグナスはターニャのことを天使とまちがえたの?」 
8:名無しNIPPER[saga]
2019/07/09(火) 00:07:07.67 ID:zmX2O7Gg0
 環「むー。ふつうにしゃべっていいのに」 
  
 育「そういうわけには……」 
  
 環「ターニャはイグナスとお友達になれてうれしいんだ。だからふつうにしゃべってよ。お姫様めいれいだぞー」 
9:名無しNIPPER[saga]
2019/07/09(火) 00:07:42.98 ID:zmX2O7Gg0
 育「……」 
  
 ガチャ 
  
 環「よいしょっと」 
10:名無しNIPPER[saga]
2019/07/09(火) 00:08:18.51 ID:zmX2O7Gg0
 環「マーガレット……その子とイグナスは仲良しだったんだよね」 
  
 育「うん。最初はぼくだけでオーディションを受けるつもりだったけど、マーガレットのことも誘ったんだ」 
  
 育「彼女はしっかりしてて、かわいいし、きっといい女優さんになれると思ったから。だから本人からいっしょにオーディションに出たいって言われたときはうれしかった」 
11:名無しNIPPER[saga]
2019/07/09(火) 00:08:51.22 ID:zmX2O7Gg0
 ――翌日 
  
  
 美也「ずいぶん顔色が良くなってきましたね〜。安心しましたよ〜」 
  
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