サカキ「少し席を外させて貰う」ミュウツー「どこへいくつもりだ?」
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13:名無しNIPPER[sage saga]
2019/07/13(土) 22:35:45.10 ID:MAkUBpd1O
「それはまさか、マスターボールか?」

Mの頭文字が刻印された、紫色の球体。
それはこの世にひとつしかないとされる特別なモンスターボールであり、必ずポケモンを捕らえることが出来る性能を秘めているらしい。
サカキがかつて自慢げにそう説明していたので、その性能に嘘偽りはないだろう。

なにせこの私を捕らえるべく開発された物だ。
紫色で着色されていることに執念すら感じる。
生半可な代物でないということは明白である。

そんな危険なマスターボールだが、ある時、何者かによってアジトを襲撃された際に紛失して以来、行方知れずになったと聞き及んでいる。
しかしよもや目の前に佇む、赤い帽子のチャンピオンが所持しているとは思いもしなかった。

そして、それを捨てたということは、つまり。

「なるほど……面白い。気に入ったぞ、人間」

モンスターボールの性能に頼ることなく自らの力でこの私に挑むその根性が大変気に入った。
気に入った人間が出来たことが純粋に嬉しい。
それはまさしく、私の成長の証だと言えよう。

「来るがいい。この私を、失望させるなよ!」

寡黙なトレーナーはピカチュウを繰り出した。
それは奇しくも、映画のサトシと同じであり。
この人間にならば寄り添っても良いと思えた。

無論、まずはこの私に勝ってから、の話だが。


【ミュウツーへの逆襲】


FIN


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