15:伊丹 [sage]
2019/07/15(月) 18:50:55.32 ID:x/mqy9ey0
  
  
 …まぁいいわ、と自嘲するように私は笑う。 
  
 「……今日、結局私の花、見つからなかったわね!」 
  
 「そうだな。青羽さんになんて言おうかな…」 
  
  
 「私、もう花は見飽きちゃった! 
  
 ……だからPくん♪私にピッタリの花、ちゃんと見つけてくること!」 
  
  
 「おい莉緒、そりゃいくらなんでーーー」 
  
 そう言いかけた彼に、私は自分の唇に人差し指を添えてそれを制する。 
  
 「……これは宿題!Pくんが、ちゃーんと私のとこを分かってるかのテスト! 
   安易にバラとかにしちゃだめよ?」 
  
  
 そういって、持っていた紫の花びらにフッと息を吹きかけて 
 彼の顔に花びらを飛ばす。 
  
 ゆっくりと花びらの落ちていく軌跡を、彼は静かに目で追う。 
 いつまでも私の『WHY?』に答えをくれない、 
 ズルい、ズルーい彼への、 
  
 私なりの最後の抵抗(イジワル)! 
  
  
  
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