魔王「魔物使い、貴様はどのような世界を望む?」魔物使い「ほえ?」
1- 20
14:名無しNIPPER[sage saga]
2019/07/18(木) 23:32:52.58 ID:Yz/20wypO
「……魔王様」
「なんだ?」
「今のって、もしかして……?」

しばらく呆然としていた魔物使いが、確かめるように魔王の宣言の意味を尋ねた。

「プロポーズ、ですか……?」
「う、うむ……そうとも、言うな」
「……嬉しい」
「またそうやって! どうして貴様は男の癖にいつも乙女のような反応をするのだ!?」

火照った頬を両手で押さえ、感嘆したように瞳を閉じてはにかむ魔物使いのあまりの可愛らしさに、流石の魔王も照れてしまった。

「もう性別とか関係ないじゃないですか」
「いいや! 貴様は男なのだから、我の夫として頼り甲斐を発揮してくれなければ困る!」
「なんで? どうして? だって魔王様強いから、僕が頼りにならなくても平気でしょ?」
「子育ての時はどうするのだ!?」
「子育てなんて、魔王様ったら気が早いなぁ」
「貴様が理由を尋ねるから答えたのだ!」
「よし、わかりました。僕が子供を産みます」
「よし、貴様が何もわかっておらんということはわかった! 子供を産むのは我だ!!」
「では、僕は排便をする役割ですね」
「……は?」

脈絡なくおかしなことを口にする魔物使いに、魔王は首をかしげると、彼は誇らしげに。

「実はさっきのプロポーズの際にあまりの悦びで脱糞しちゃいまして。いや〜参った参った」

糞を漏らしたことを告白されて、魔王は。

「……あの場面で、糞を漏らしたと言うのか?」
「ええ、お恥ずかしながら」
「何故よりにもよってあの場面で漏らした?」
「今しかないと、そう思い至りまして」

キリッとした表情で絶好のうん好機であったとほざく魔物使いに、魔王はキレた。

「この糞虫がぁ!」
「フハッ!」
「またその嗤い声! どうして魔物使いという輩はどいつもこいつも狂っておるのだ!?」
「フハハハハハハハハハハハハハッ!!!!」

育ての親と同じく愉悦を漏らし、盛大に哄笑する魔物使いを目の当たりにして、こんなのを夫とした己の未来はどうなるのかと魔王は不安だったが、それはそれで愉しみであるとも思えた。


<<前のレス[*]次のレス[#]>>
17Res/24.57 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 書[5] 板[3] 1-[1] l20




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice