【のんのんびより】れんげ「転校生が来たのん!」
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2019/10/04(金) 01:11:54.64 ID:QcZxi7T/0
  
 蛍「先輩? 起こしちゃいました?」 
  
 小鞠「ん? ああ、あれ? 私、寝ちゃってた?」 
  
 蛍「いいんですよ、検査とかで疲れてるだろうし、私のほうこそすみません」 
  
 小鞠「夏海や兄ちゃんやれんちょんは?」 
  
 蛍「夏海先輩やお兄さんはおばさんが、れんちゃんは先生が家に送るって」 
  
 蛍「私はまだ、お父さんもお母さんもいないので、おばさんがもう一回来てくれるって」 
  
 小鞠「そっか。お母さんに迷惑かけちゃったな……」 
  
 小鞠「蛍もごめんね? 病院ってしんどいよね」 
  
 蛍「そんなこと、今一番しんどいのは小鞠先輩じゃないですか」 
  
 蛍「小鞠先輩はいつも、気遣ってくれますね」 
  
 小鞠「いやあ、なんだってお姉さんだから! 年上だから!」 
  
 蛍「そうですね」 
  
 蛍「本当に、そう思います」 
  
 蛍「本当に……」 
  
 小鞠「……蛍、どうしたの?」 
  
 蛍「…………」 
  
 蛍「今、私と二人なんだなってこと」 
  
 蛍「先輩はどう思ってるのかな、って」 
  
 小鞠「どうって」 
  
 小鞠「嬉しいけど申し訳ないっていうか……」 
  
 小鞠「その、ついていてくれて嬉しいけど、蛍に負担かけたくないなって思う……」 
  
 小鞠「ご、ごめんね?」 
  
 蛍「だから、今一番しんどいのは小鞠先輩じゃないですか」 
  
 蛍「眠たいなら、寝ていていいんですよ」 
  
 小鞠「うーん、目が冴えちゃったしな」 
  
 小鞠「おしゃべりしよ、ね?」 
  
 蛍「あ、はい。そうですね……――」 
  
  
  蛍は嬉しそうに笑ってて、本当にそれが嬉しそうで 
  
  この時は事故の怪我が軽くてホッとしてるんだって思ってたけど 
  
  『蛍はもっと別のことを思っていたこと』 
  
  ここでそれに気付いていたら、もしかしたらああはならなかったのかもしれない 
  
  でもさ 
  
  蛍は本当に嬉しそうに笑ってて、私と一緒にいるのが嬉しいって言ってくれて 
  
  それを、別の意味で捉えるなんて、できるわけないじゃん…… 
  
  
  
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