キョン「へそを、舐めさせて欲しい」長門「……へそ?」
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15:名無しNIPPER[sage saga]
2019/10/10(木) 23:14:18.50 ID:oEeyvj9ZO
「つまり、マッチポンプだって言いたいの?」
「そこまで言うつもりはないさ」
「あれは私の暴走。長門さんは関係ないわ」
「お前はそういうことにしたいんだな」
「だって、それが紛れもない事実だもの」

ならば、もう俺から言うことは何もなかった。
改心しているようなら俺から長門に口添えして復活させて貰えるように頼むつもりだったが。

「あなたに恩を売られるなんてまっぴらよ」

そんなことをされるくらいなら、ここで、と。
朝倉はギラついた刃をゆっくりと近づける。
慣れはしたが何度経験しても怖いものは怖い。
堪らずぎゅっと瞼を固く閉じると、不意に。

「……えっ?」
「長門さんのこと、任せたわよ」
「ちょ、ちょっと待ってくれ!」

耳元で囁かれ、くすぐったさに身震いする俺を嘲笑うように、朝倉の気配が遠ざかっていく。

「続きがしたいの? ごめん、それ無理」
「お、おい! 朝倉!」
「それじゃあ、またね」

慌てて隣を見ると、既に朝倉は居らず。
ぽつんと停留所のベンチに取り残されて。
俺は頬に触れた柔らかな感触の余韻に浸り。

「ん?」

そしてふと、先程まで朝倉が座っていたベンチから立ち昇る芳しい香りに気づいて、悟った。

「フハッ!」

まったく、茶を濁すのが上手い宇宙人どもめ。

それは紛れもなく便の匂いであり、どうやら朝倉はこの『ベンチ』を『便チ』として情報操作したのだと推察して思いがけない余韻という置き土産に愉悦を抱いた俺は高らかに哄笑した。

「フハハハハハハハハハハハハハッ!!!!」

朝倉涼子は間違いなく、たしかにここに居た。
長門のバックアップとして、今も変わらずに。
また忘れられない出来事が増えたと、思った。


【朝倉涼子の余韻】


FIN


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