高森藍子「加蓮ちゃんと」北条加蓮「お互いを待つカフェで」
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名無しNIPPER
[sage saga]
2019/11/17(日) 18:54:12.04 ID:i6ln0z2d0
音を立てないよう、ゆっくり、ゆっくり、ラテをかき混ぜて。右手ではテーブルにおいたスマフォを操作していく。
藍子の足を止めるのは気が引けるし、もしそれで藍子が30分よりも遅れてしまったらすごく申し訳ない顔をされるだろうけど、それでも何かメッセージを送ってみたかった。
そうだね……。でも、何を送ろうか。
伝えたい言葉も、話したい話題も、藍子の顔を見てからにしたい。スマフォのメッセージのやりとりってちょっと機械的過ぎて、嫌いじゃないけど好きでもないんだよね。当然使うことは使うけどさ。
当たり障りのない十数文字を入力して送信、メッセージアプリごと落として、だけど少しして、いつものカフェに1人ってことに落ち着かなくなって、またアプリを開いて、
――寂しくなった口元を誤魔化すように、ちょっと冷えた抹茶ラテを一気に飲み干した。途端にお腹の中に異物感が広がっていって、思わず咽そうになった。口を手で抑えて、唇の端から息を吐くように軽く咳を出す。うん、大丈夫。
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