文化祭の実行委員長「別に、女子部員に告げ口なんてしないわよ」
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2:名無しNIPPER[sage saga]
2019/11/23(土) 21:37:16.30 ID:JSw9Bq48O
「吹奏楽部の演奏も時間通り終了ね」

人は誰しも仮面、つまりMASKを被っている。

文化祭の実行委員となり、そして委員長に名乗りを挙げたのは、ひとえに内申点を稼ぐ為。
これまであまり積極的に行事に参加してこなかったので、巻き返しを図ろうという魂胆だ。

その目論見は今のところ上手くいっており、準備からリハーサルまでは完璧で、当日の進行も支障なく予定通りにスムーズに進んでいた。

もしかしたらリーダーの素質があるのかも。
なんて浮かれていたら、突然照明が消えた。
突如真っ暗となった体育館に生徒の悲鳴やざわめきがこだまして、文字通り目の前が真っ暗となった私は統率者としての役割を失念した。

「あっ……えっと……」

とにかくパニックを防ぐべく手持ちのマイクで生徒に呼びかけようとした矢先、照明が点灯。
しかし点いたのは体育館の天井にぶら下がっている水銀灯ではなく、スポットライトであり。

暗闇に照らし出されたステージ上で、緑色のマスクを被った男子生徒がドラムを打ち鳴らす。

「……は?」

呆気に取られていると、スポットライトに照らされる箇所が増えて、トランペットが響いた。

「……やられた」

ようやく事情を飲み込む。
いや、飲み込まざるを得ない。
これは紛れもなく、ゲリラライブ。

運営に届け出を提出しない、ゲリラの仕業だ。


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