292:名無しNIPPER[saga]
2020/02/18(火) 20:50:33.37 ID:TP5L6t+u0
 1 スミスを信用する 
  
 飯田は照準を隊長に合わせた。 
  
 隊長「おいおい、冗談だろ?!」 
  
 飯田「いいや本気だ。ワグナーさんはスミス部長の事を信じていた」 
  
 スミス「飯田さん...」 
  
 隊長「ちっ!...ククク!」 
  
 突然隊長の雰囲気がガラリと変わった。以前までの人当たりの良い面影は消え失せ、目つきが鋭くなった。 
  
 隊長「まさか気づかれるとはなぁ」 
  
 飯田「やはりそうか...」 
  
 アリス「って事はワグナーさんが亡くなった時に流した涙も嘘だったの?」 
  
 隊長「フフフ、その通りだよ!だが残念だなぁ、今回の役は気に入ってたのに。上官思いの部下が涙を流す!いかにも感動的じゃないかぁ?」 
  
 スミス「何故部長を殺した...」 
  
 スミスは静かに、しかし怒りで震えながら尋ねた。 
  
 隊長「あー?特に意味は無いね。ただ現場が数週間だけ混乱してくれればそれでよかったんだが...まさかお前があれ程素早く纏め上げるとは予想してなくてな、苦労させられたよ」 
  
 シモーヌ「そんな事より、何が狙い?」 
  
 隊長「ハハハハ、今更知って何が出来る?ここで俺を殺そうとももう止められない!いよいよ創世記計画が始まったんだよ!」 
  
 飯田「憲兵とブラックハンドを戦わせる事がか?」 
  
 飯田の疑問に返答しようと隊長が口を開いた瞬間、建物が大きく揺れた。 
  
 アリス「なにっ?!」 
  
 隊長「...」ニヤッ 
  
 隊長は注意が逸れたのを見逃さず、ジャケットの内側から拳銃を二挺取り出した。 
  
 隊長「死ねっ!」 
  
 スミス「させません!」 
  
 ダンッ! 
  
 隊長「ウグッ!ふざけんなっ!」ダン!ダン! 
  
 スミス「グアアアッ!」ヨロッ 
  
 隊長は更に忍ばせておいたスモークグレネードを投げ捨て、部屋から出て行った。 
  
 シモーヌ「ゲホッゲホッ!逃げられるわよ!」 
  
 飯田「分かってる、少し待て。大丈夫ですか、スミス部長」 
  
 スミス「大丈夫です...脚をやられましたが動脈には当たってません。それより早く奴を追って下さい。ワグナー部長の仇を...!」 
  
 飯田「...わかりました。行くぞ!」 
  
 「「了解!!」」 
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