127: ◆rDMPFYnrzE[saga]
2019/12/04(水) 19:12:44.20 ID:/pT5YGo8o
  
 「……二年前のあの日、セイレーンが残したキューブを一目みた時に、私は直感で分かりました」 
 「これは限定的ながらも、願いを具現化する特別な物体であるのだと」 
 「その時は上層部へサンプルとして収奪されるよりは、御主人様の為になるのならと思い、懐へ仕舞い込んでしまったのですが……こうして役に立つなんて、思いも寄りませんでした」 
  
128: ◆rDMPFYnrzE[saga]
2019/12/04(水) 19:13:11.33 ID:/pT5YGo8o
  
 指揮官(聞いてはいけない言葉だと、頭の中では理解していた) 
 指揮官(だが、一欠片の信頼が、否定して欲しいとの想いが、その言葉を紡いでいた) 
  
 指揮官「……どうして、こんな真似を……?」 
129: ◆rDMPFYnrzE[saga]
2019/12/04(水) 19:13:38.33 ID:/pT5YGo8o
  
 指揮官(麻痺したように働かない頭で、それでも背後へ振り返る) 
 指揮官(ぶつかり合う視線の先では、金色に濁った瞳が歓喜に打ち震えていた) 
  
 「御主人様はもうどこにも行けません。誰に遭うこともありません」 
130: ◆rDMPFYnrzE[saga]
2019/12/04(水) 19:14:05.70 ID:/pT5YGo8o
  
 先達の徳行は、私にとってはまさに青天の霹靂だった。 
  
 そうだ、欲しい物があるというのに、なにを我慢する必要があったのだろう。 
  
131: ◆rDMPFYnrzE[saga]
2019/12/04(水) 19:14:32.80 ID:/pT5YGo8o
  
  
 ……………… 
  
 ………… 
132: ◆rDMPFYnrzE[saga]
2019/12/04(水) 19:14:59.65 ID:/pT5YGo8o
  
  
 ―― 反応消失 ―― 
  
 ―― 実験結果 / 不明瞭 ―― 
133: ◆rDMPFYnrzE[saga]
2019/12/04(水) 19:15:26.53 ID:/pT5YGo8o
  
  
  
 ―― ………… ―― 
  
134: ◆rDMPFYnrzE[saga]
2019/12/04(水) 19:15:53.70 ID:/pT5YGo8o
  
  
 ―― 余剰情報 / 確認 ―― 
  
 ―― 再生を開始します ―― 
135: ◆rDMPFYnrzE[saga]
2019/12/04(水) 19:16:21.21 ID:/pT5YGo8o
  
  
 ―― ??? ―― 
  
 ピュリファイアー「―――っぷはぁ!!」ザバァ! 
136: ◆rDMPFYnrzE[saga]
2019/12/04(水) 19:16:48.78 ID:/pT5YGo8o
  
 オブザーバー「無駄よ。歪に、と言ったでしょう。あの娘が生み出した空間は、通常の世界とは位相が完全にズレている」 
 オブザーバー「最早私達でさえ流動を続ける座標の特定は不可能。言葉通り永遠に、彼女たちは二人だけで孤立した世界を漂うのでしょうね」 
  
 ピュリ「うげー……つまんなさそー」 
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