ハリー・ポッター「僕の言うことを聞け」ドラ子・マルフォイ「……はい」
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10:名無しNIPPER[sage saga]
2019/12/07(土) 21:29:43.51 ID:kNKMPaOnO
「ど、どうして家来になってくれないの?」
「僕には君に従う理由がないからね」

面食らって尋ねると、さらりと回答された。

「わ、私の家来になれば色々とお得よ?」
「たとえば?」
「実家がお金持ちだから色々融通が利くわ!」
「へーそりゃすごい。でも僕、お金には困ってないんだ。なんか両親が貯めててくれてさ」

お金で忠誠を買おうとするもハリーはポケットに無造作に突っ込んだガリオン金貨を出してみせて、その黄金の山に取りつく島もなかった。

「あなたの両親って、その……」
「うん。どっちも死んじゃってるから、だからこれは遺産ってことになるのかな。僕もつい最近知らされてあんまり実感がないんだけどね」

金貨を再びジャラジャラとローブのポケットに突っ込みつつ、またあの儚げな表情を浮かべるハリーを見て、ドラ子はなんだか胸を締め付けられるような、切ない奇妙な感覚を抱いた。


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