ハリー・ポッター「僕の言うことを聞け」ドラ子・マルフォイ「……はい」
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33:名無しNIPPER[sage saga]
2019/12/07(土) 22:21:35.40 ID:kNKMPaOnO
「次の魔法薬学の授業が楽しみだなぁ」
「ハリー、私が前に言ったこと覚えてる?」
「へっ? なんのことだっけ?」
「スネイプ教授には気をつけてって言ったじゃない。それなのに、あなたときたら……」

すっかり魔法薬学が大好きになったハリーに、ドラ子は不安を募らせていた。危険である。

「近頃あなた、教授と仲が良すぎると思うわ」
「最初にスネイプ教授とは仲良くしておいた方が良いって勧めてくれたのは君じゃないか」
「それはそうだけど……限度があるわ」

彼が言う通り、この状況を願ったのは自分だ。
ドラ子の願いは叶い教授と彼は仲良くなった。
喜ばしいことの筈なのに、ドラ子は笑えない。
むしろ、腹立たしいというか、苛ついていた。

「ん? ドラ子、ほっぺが膨らんでいるよ?」
「気のせいよ」
「でもほら、まるでフグみたいだよ?」

ツンツンほっぺを突かれて、ドラ子はキレた。

「あなたなんて教授と結婚すればいいわ!」
「は、はあ? 突然どうしたのさ」

何やら急に怒り出した彼女に置き去りにされ。
ドラ子の癇癪の理由がわからずハリーが首を傾げていると、そのやりとりを見かねたロンが慰めるように肩を叩いてきて、ハーマイオニーがやれやれといった口調で尋ねてきた。

「ハリーあなた、やきもちって知ってる?」
「やきもち?」
「おっとハリー、食い物じゃないぞ」
「わ、わかってるよ、そのくらい……」

物語の舞台であるイギリスには餅文化がないので、ハリーにだってその意味くらいわかる。

「あれだろ? 隣の芝生は青いみたいな……」
「違うわ」
「ハリー、君って奴は……」

生き残った男の子の鈍感さは、まさに伝説と呼ぶに相応しいほどのポンコツぶりであった。


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