7:名無しNIPPER[saga]
2019/12/08(日) 15:52:26.58 ID:GrR+/HIp0
  
 【注】 
  
 XX(ダブルイクス)は原作には存在しないユニットです。話の都合上必要なので適当に名前を付けました。(ヒール役なんだな)くらいの認識で流して下さい。 
  
8:名無しNIPPER[saga]
2019/12/08(日) 15:55:15.24 ID:GrR+/HIp0
  
 「あの2人はたしかに大手プロダクションの所属だが……疑問が残るな。XXは実力派のクール系アイドルデュオだ。搦め手から攻めるような真似をする必要がどこにある?」 
  
 「そんなの知らないわよ!だけど……だから、ふゆはこんなにムカついてんの。 
  今夜の決勝戦に残ったたった6組のアイドルユニットの中でも優勝候補の一角なのに……正々堂々と戦っても勝てる可能性があるのにこんなマネをするなんて許せない。 
9:名無しNIPPER[saga]
2019/12/08(日) 16:00:17.78 ID:GrR+/HIp0
  
 「アイツらが優勝したら『わー、私達も頑張ったんですけど負けちゃいましたぁ。優勝おめでとうございまーす?』とでも言えばいいってわけ?そんな茶番、ふゆは絶対イヤ」 
  
 「ん〜……ウチも冬優子ちゃんの気持ちはちょーわかるけど……決勝戦に出ないのもそれはそれでマズくない?」 
  
10:名無しNIPPER[saga]
2019/12/08(日) 16:02:22.24 ID:GrR+/HIp0
  
 「ん?そういえばお客さんがウチらを審査するんだよね。やらせとか関係無くない?」 
  
 「そんなのどうとでもなるわよ。お客さんの投票結果とは無関係に最初から用意されてた結果を発表をするつもりなんでしょ」 
  
11:名無しNIPPER[saga]
2019/12/08(日) 16:03:44.50 ID:GrR+/HIp0
  
  全員がしばらくの間押し黙った。 
  納得がいかないけれどどうすればいいのか分からない、そんな重苦しい雰囲気が漂っている。 
  
  わたしはその時、サンサンと光り輝く太陽と、どこまでも広がる青い海を思い出していた。 
12:名無しNIPPER[saga]
2019/12/08(日) 16:05:34.86 ID:GrR+/HIp0
  
 「勝つ気がないなら最初からやらない方がマシっすよ」 
  
 「あさひちゃん…… 
  でも、決勝戦に出ないのもマズいし……」 
13:名無しNIPPER[saga]
2019/12/08(日) 16:07:49.13 ID:GrR+/HIp0
  
 「……! 
 『海辺のアイドルバトル』……忘れるわけないじゃない」 
  
 「あー!言われてみればそーかも。あの時はうちが、票が操作されてるっぽいみたいなキナくさい話を聞いてー……そんで勝負して」 
14:名無しNIPPER[saga]
2019/12/08(日) 16:10:28.22 ID:GrR+/HIp0
  
 「そうっす。だから、今日はチャンスなんすよ」 
  
 「チャンス?」 
  
15:名無しNIPPER[saga]
2019/12/08(日) 16:13:18.65 ID:GrR+/HIp0
  
 「そんな事なくない?あさひちゃんのダンスちょー上手かったし! 
  まぁ、相手と同じダンスしちゃったから点数は低くされちゃったけど……」 
  
 「それなんすよ。 
16:名無しNIPPER[saga]
2019/12/08(日) 16:15:39.84 ID:GrR+/HIp0
  
 「そうか……だが、口で言うほど簡単じゃないぞ。決勝戦の相手は『海辺のアイドルバトル』の時のような新人じゃない、同ランクのアイドルと競い合うんだ」 
  
 「わかってるっすよ、プロデューサーさん。今までに出来た最高のパフォーマンスでもまだ足りないって。 
  でも、ファン感謝祭の後からわたしの中の何かが言ってるんすよ。 
17:名無しNIPPER[saga]
2019/12/08(日) 16:17:54.06 ID:GrR+/HIp0
  
 「冬優子ちゃん、プロデューサー……やるしかないっしょ!あさひちゃんがここまで言ってるんだからさ!」 
  
 「誰も『やらない』なんて言ってないでしょ……やってやるわよ、もちろん! 
  アイドルバトルで負けた後、ふゆがなんて言ったか覚えてないの?」 
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