66:名無しNIPPER[saga]
2021/08/10(火) 13:56:26.34 ID:9hCF7dup0
  
 甜花がそういったとき、千雪さんは 
 瞳からぽろぽろと涙を溢れさせて、 
 それからプロデューサーさんの肩で 
 ずっと泣いていました。 
67:名無しNIPPER[saga]
2021/08/10(火) 14:06:58.82 ID:9hCF7dup0
  
 それからすぐにやって来たお父さんとお母さんにも、 
 プロデューサーさんは事情を説明していました。 
  
 「本当にこれでよかったの?」 
68:名無しNIPPER[saga]
2021/08/10(火) 14:09:33.25 ID:9hCF7dup0
  
 それから、なーちゃんの治療が始まりました。 
 強い暗示をかけるには、時間がかかるということもあり、 
 なーちゃんはその病院で入院することになりました。 
  
69:名無しNIPPER[saga]
2021/08/10(火) 14:13:23.11 ID:9hCF7dup0
  
 甜花は、きっと、この瞬間のために、 
 再びなーちゃんのところに現れることができたのでしょう。 
  
 月明かりの差し込む病室で、なーちゃんの寝顔を見つめていた甜花は 
70:名無しNIPPER[saga]
2021/08/10(火) 14:20:37.72 ID:9hCF7dup0
  
  
 そうして、なーちゃんは、元のなーちゃんに戻ることができました。 
  
  
71:名無しNIPPER[saga]
2021/08/10(火) 14:23:48.35 ID:9hCF7dup0
  
 「お父さん。荷物は、この段ボールに詰めればいいの?」 
  
 「ああ。引っ越しのトラックは明日来るからな」 
  
72:名無しNIPPER[saga]
2021/08/10(火) 14:25:56.10 ID:9hCF7dup0
  
 なーちゃんが元気になった後、 
 プロデューサーさんは何事もなかったかのように 
 なーちゃんを大崎家に送り届けてくれました。 
 お父さんもお母さんもプロデューサーさんに 
73:名無しNIPPER[saga]
2021/08/10(火) 14:31:21.29 ID:9hCF7dup0
  
 「んー。……でも、こんなに荷物少なかったかなあ」 
  
 荷物をまとめていたなーちゃんは小首をかしげると、 
 そのまま部屋と飛び出ていきます。 
74:名無しNIPPER[saga]
2021/08/10(火) 14:33:14.42 ID:9hCF7dup0
  
 カーテンが風でなびいて、そのまま甜花は 
 なーちゃんのベッドに寝ころびました。 
  
 なーちゃんの香りを胸いっぱいに感じながら、 
75:名無しNIPPER[saga]
2021/08/10(火) 14:42:07.38 ID:9hCF7dup0
  
 そうしていつの間にか、眠りに落ちてしまった甜花は 
 まどろみの中で夢を見ました。 
  
 その夢には、なーちゃんがいて。 
76:名無しNIPPER[saga]
2021/08/10(火) 14:57:29.44 ID:9hCF7dup0
  
 「ねえ、甜花ちゃん。今度、引っ越す街はね、 
 海がすぐそこにみえるところなんだって」 
  
 「うん」 
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