4:名無しNIPPER
2019/12/24(火) 12:10:55.59 ID:x2niqiOD0
「で、なんでお前は車の中でケーキ食ってんだよ……しかもホール」
実家で数分程会話した後周子を送るからと言うことで名残惜しみながらも戻ってきたら助手席でケーキをホールで食べる娘が座っていた。
「いやさー、バタークリームのケーキって珍しいし、聞いてみたら売ってたからついつい買っちゃった」
「それ6号しかないから結構な大きさだろうに……しかもバターだから太るぞ」
「大丈夫大丈夫、プロデューサーさんも食べるしおいしいから大丈夫だよ」
「あんまり好きじゃないんだけどなあ……まあいいか。少しくれ」
助手席で箸で器用に切り分けながら買ってきたであろう紙皿にケーキを載せてもらい箸で一口食べる。
「……昔に比べたらおいしくなった気がするな」
「言うほどくどくないし、普通に食べられるよ。ほら、もっと食べなって」
そう言いながら更にこちらへとケーキを押しつけようとして来る。というかよく見ると半分以上こっちにないか?
「いやー、思ったより食べられなかったわ。残すの勿体ないし頑張ってね」
「ふざけんな、お前!いや食うけど、食ってやるけどさ!」
そんな風にわいわいしながらなんとかケーキを食べきってから再び車を走らせることにする。
「せっかくだからプロデューサーさんが観てたアニメでも観ていい?」
「別にいいけどそれ途中からだからたぶん面白くないぞ?そりゃまあ短いからすぐ終わるけど」
「うーん、せっかくなら最初から観たいかも。でももう年末まで忙しいからなあ」
「……来年落ち着いたら貸してやるよ。それまでは寝てろ。明日から忙しいだろ」
こういう時の周子はだいたい決まって
「せっかくだし今からプロデューサーさんの家で鑑賞会しよ?」
「……言うと思ったよ。今から俺の家に帰ったら午前様だしだいたい売れっ子アイドルを家に連れ込めるか!」
「そんなことを言いつつもなんだかんだで優しいしオタク気質なプロデューサーさんは布教のために車を家へと走らせるのだった」
「……はぁ……ちゃんと観たらすぐちゃんと寮に一旦帰って寝たら仕事行けよ。送ってやるからさ」
「相変わらず流されるねえ、プロデューサーさんは」
「誰のせいだよ!誰の!」
説得して機嫌を損ねるのも嫌だし、3時間程度ならすぐ終わるだろう。仕方あるまい。
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