1: ◆A4u5oWtzb2[saga]
2020/01/10(金) 09:07:11.38 ID:/F5s96SxO
?【向井拓海についてどう思いますか】? 
  
 里奈「んー、それはー……もちろん……らぶぽよ〜〜☆きゃー!言っちゃったー!はずかちっ☆」 
  
 【彼女はリーダーとして相応しいですか?】 
  
 里奈「え?アハハ☆リーダーじゃなくて、頭☆」
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2: ◆A4u5oWtzb2[saga]
2020/01/10(金) 09:09:49.12 ID:/F5s96SxO
 【失礼しました。で、どうですか?】 
  
 里奈「んー………あのね、アタシとたくみんってアイドルになる前から知り合いなんだけど、昔ね、そん時付き合ってたカレシとすんごい喧嘩して、もうスッゴイ泣いてた時があって……そしたらたくみんが『ツーリング行くぞ』って無理矢理アタシをバイクに乗っけて地元を走りまくったんだけど、なーんも言わなかったの。 
 でもね、なんかそうこうしてるうちにどーでも良くなっちゃって、結局カレシとは別れちゃったんだけど……アレ?何の話だっけ……? 
 とにかく!アタシはたくみんがいてくれたら超うれし☆以上!おしまい!」 
3: ◆A4u5oWtzb2[saga]
2020/01/10(金) 09:11:36.64 ID:/F5s96SxO
 【本当にお好きなんですね】 
  
 里奈「もちろん、マブだし☆」 
4: ◆A4u5oWtzb2[saga]
2020/01/10(金) 09:12:57.37 ID:/F5s96SxO
 ?【向井拓海についてどう思いますか】 
  
 亜季「どう、でありますか……?改めて聞かれると、何と答えたものか……彼女は仲間であり戦友であり……手のかかる妹みたいなものですかね!」 
  
 【え?】 
5: ◆A4u5oWtzb2[saga]
2020/01/10(金) 09:13:57.94 ID:/F5s96SxO
 【いえ、別に……では、彼女はリーダーとして相応しいですか?】 
  
 亜季「…………もちろんであります」 
  
 【理由は?】 
6: ◆A4u5oWtzb2[saga]
2020/01/10(金) 09:22:54.42 ID:/F5s96SxO
 【なんでしょう】 
  
 亜季「判断力と実行力、この2つです。判断力に関しては経験も必要ですし、人間ですから常に正解を選ぶことは出来ません。その点彼女はまだ18歳ですから、まだまだ未熟と言えるでしょう。 
 しかし実行力、これだけは我々炎陣の中でも頭ひとつ抜けていると思います!」 
7: ◆A4u5oWtzb2[saga]
2020/01/10(金) 09:23:55.44 ID:/F5s96SxO
 【何か具体的なエピソードが?】 
  
 亜季「具体的にこうというお話があるわけでは無いのですが……我々はいつも拓海の背中を見ています。 
 先程言った通り彼女はまだ18歳。悩んだり間違えたりする事だってしょっちゅうなんですが、それでも、あの子……失礼。拓海は、下を向いたりしないんです。 
 いつも愚直に前を向いて、転んで、立って、ぶつかって。 
8: ◆A4u5oWtzb2[saga]
2020/01/10(金) 09:30:58.29 ID:/F5s96SxO
 でも、そんな後ろ姿を押したくなるんです。 
  
 頑張れ、頑張れって。 
  
 そうしているうちに、いつの間にかみんな団結してるんです。 
9: ◆A4u5oWtzb2[saga]
2020/01/10(金) 09:31:49.41 ID:/F5s96SxO
 ?【向井拓海についてどう思いますか】 
  
 涼「えっ?どういう意味だ、それ」 
  
 【そのままの意味です】 
10: ◆A4u5oWtzb2[saga]
2020/01/10(金) 09:43:10.47 ID:/F5s96SxO
 【あの……】 
  
 涼「質問の意図が見えないな。何を言わせたいんだ?」 
  
 【いえ、特に意図は……】 
11: ◆A4u5oWtzb2[saga]
2020/01/10(金) 09:44:38.08 ID:/F5s96SxO
 【何故でしょう?】 
  
 涼「何故、か……こないだ、ひっどい現場があってさ、ディレクターはやらしい目つきで見て来るし、他のスタッフも未熟だし、おまけにアタシらまでミスしまくった。そのうち現場がギスギスしちまって、どうにもなんないから一旦休憩に入ったんだよ。 
 いつもは騒がしいうちの連中もみんな無言で、ただ黙って椅子に座ってた。 
 アタシもイライラしちゃってさ、ぶーたれた顔でため息なんてついてた。 
12: ◆A4u5oWtzb2[saga]
2020/01/10(金) 09:45:43.05 ID:/F5s96SxO
 頭下げに行ってたんだよ。 
 誰も近づこうとしなかったスケベなディレクターから、末端のスタッフまで。 
  
 なんて言うのかな……カッコいいなって、素直に思ったさ。 
 族でもリーダーやって、アイドルになって、沢山のファンから愛されて、天狗になってもおかしくないはずのに、頭として、通すべき筋を通すためなら恥だって厭わない。 
13: ◆A4u5oWtzb2[saga]
2020/01/10(金) 09:46:44.21 ID:/F5s96SxO
 【ありがとうございます。】 
  
 涼「どういたしまして。これ、拓海にも見せるのか?」 
  
 【来月地上波で特番ですね】 
14: ◆A4u5oWtzb2[saga]
2020/01/10(金) 09:50:38.46 ID:/F5s96SxO
 ?【向井拓海についてどう思いますか】 
  
 夏樹「え?なんだい、藪から棒に」 
  
 【まあお気になさらず】 
15: ◆A4u5oWtzb2[saga]
2020/01/10(金) 09:54:04.27 ID:/F5s96SxO
 【そうでしょうか?】 
  
 夏樹「そうだよ、アイツ以外に誰がこのドラ猫達の頭務めるんだ?」 
  
 【ですが、最年長は亜季さんですし、涼さんも歳上で落ち着いた方です。夏樹さん里奈さんは同い年ですが、だったらお二人がリーダーでも良かったのでは?】 
16: ◆A4u5oWtzb2[saga]
2020/01/10(金) 09:55:27.26 ID:/F5s96SxO
 【プロデューサーさんを、ですか】 
  
 夏樹「そうそう。『もっとマシな言い方は無ぇのか』とか『威圧してどうすんだ』とか」 
  
 【凄いですね(笑)】 
17: ◆A4u5oWtzb2[saga]
2020/01/10(金) 09:56:47.50 ID:/F5s96SxO
 夏樹「こないだなんて、チビ達が遊び疲れて眠った後に、こっそり後片付けまでしてたんだぜ?ありゃ誰が見ても肝っ玉母さんのドキュメンタリーだったよ」 
  
 【皆さんも彼女の娘だと】 
  
 夏樹「ハハッ!そいつはいいな!でも確かに、アタシらは親子じゃ無いけど、ファミリーみたいなもんだから。仲良しこよしの集まりじゃなくて、互いの良いところも、悪いところも受け止めあった、魂の家族さ」 
18: ◆A4u5oWtzb2[saga]
2020/01/10(金) 09:57:37.99 ID:/F5s96SxO
 夏樹「よぉ、ママじゃねーか」 
  
 拓海「誰がママだてめぇ!」 
  
 夏樹「はいはい、わーったよ。ま、そういう訳で、アタシを悪ガキでいさせてくれんのもコイツなのさ」 
19: ◆A4u5oWtzb2[saga]
2020/01/10(金) 09:58:42.27 ID:/F5s96SxO
 拓海「はぁ?なんだそりゃ?」 
  
 【ご自身を客観的に見てどう思うのかなと】 
  
 拓海「突然んな事言われてもな……うーん…………未熟者の半端者さ、けどいつかぜってーてっぺんを獲る。それが向井拓海の生き様ってヤツだ」 
20: ◆A4u5oWtzb2
2020/01/10(金) 09:59:40.78 ID:/F5s96SxO
 【歳上のメンバーもいらっしゃいますし、その方達に任せるという選択肢は無かったのでしょうか?】 
  
 拓海「あー、なんつーか………アタシは別に、自分がやりたいから頭張ってるわけじゃねえんだよ」 
  
 【そうなんですか?】 
21: ◆A4u5oWtzb2[saga]
2020/01/10(金) 10:00:28.47 ID:/F5s96SxO
 拓海「ああ、昔からなんか知らねえけど、周りが勝手に着いて来やがるから、気がついたら頭にされてるってだけだ。別に、亜季や涼がやりたいって言うんならそれでもいいと思ってるぜ。けどな……」 
  
 【はい】 
  
 拓海「アタシは……!」 
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