ターニャ・フォン・デグレチャフ「さて、副官。着替えを手伝ってくれ」
↓
1-
覧
板
20
6
:
名無しNIPPER
[sage saga]
2020/01/14(火) 23:44:27.80 ID:1lunNaHlO
「少佐……デグレチャフ少佐」
「んあ?」
「大丈夫ですか? すごくうなされていました」
「セレブリャコーフ、少尉……?」
目が覚めると、そこには副官が居て。
心配そうにこちらを覗き込んでいた。
何がなんだかわからず手を伸ばすと。
「んっ……くすぐったいです、少佐」
「生きて、いるのか……?」
「当たり前じゃないですか」
「ヴァイス中尉たちはどうなった?」
「たぶんまだ寝ていると思いますよ」
寝ているとはどういうことだ。夜らしいが。
何かの比喩だろうか。もう目覚めないのか。
いや、こうして目が覚めた。副官も健在。
つまり、ということは、よもや、まさか。
「夢、だったの、か……?」
信じられない。あの戦場が夢だなんて。
血と汗と爆薬の臭いがまだ鼻に残っている。
頬に手をやると流した涙の跡すらあった。
たしかにあれは現実だ。いや、幻覚なのか。
いずれにせよ、夢などでは説明がつかない。
たしかに戦場に居た。ならば、おそらくは。
「存在Xめ……!」
まるで仮想現実を見せられたかのようだ。
そんな芸当が可能なのは出鱈目な存在のみ。
どうやら存在Xに弄ばれていたらしい。屈辱だ。
「怖い夢でも見たのですか?」
「セレブリャコーフ少尉……手を」
「はい? 小官の手がどうかしましたか?」
「ああっ良かった……本当に、良かった……!」
震える手で副官の手を握りしめ、咽び泣いた。
<<前のレス[*]
|
次のレス[#]>>
16Res/16.49 KB
↑[8]
前[4]
次[6]
書[5]
板[3]
1-[1]
l20
ターニャ・フォン・デグレチャフ「さて、副官。着替えを手伝ってくれ」-SS速報VIP http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1579012279/
VIPサービス増築中!
携帯うpろだ
|
隙間うpろだ
Powered By
VIPservice