14:名無しNIPPER[saga]
2020/02/02(日) 01:33:09.97 ID:/hLF6PalO
 不良「ダメだよ不良ちゃん! そうやって憎しみを振りまくだけじゃ後で後悔するよ!(裏声)」 
  
 不良「え?」 
  
 男「……?」 
  
 不良「あ、あれ……なんだ? 今オレ……何を……」 
  
 不良「ごめん、驚かせちゃったね。ボクはずっとキミを見てきたんだ。生まれてからずっと(裏声)」 
  
 不良「信じられないかもしれないけど、ボクは生きてるんだよ。こうしてキミの口を借りることでしか話せないけど(裏声)」 
  
 不良「な、なんだ? なんだよこれ……!?」 
  
 男(俺も知りたいよ。何がどうなってるんだ) 
  
 不良「不良ちゃん。キミは幼い頃にご両親を亡くしてから、ずっと一人だったよね。お金持ちだからお世話をしてくれる人はいたけど(裏声)」 
  
 不良「心を許せる人はいなかった。話し相手はボクだけさ(裏声)」 
  
 男「……」 
  
 不良「そんな境遇のせいか塞ぎ込んで、人前でもボクを使って話すようになって、生活が荒れちゃって。こうして悪い道に走ってしまった(裏声)」 
  
 不良「本当はもっと早く止めるべきだった。でもこうやって話すとビックリさせちゃうから、ずっと言えなかった(裏声)」 
  
 男(一人で話してるわけじゃないのか? まさかあのテディベア本当に……) 
  
 不良「う、嘘だ……こんなことあるはず……!」 
  
 不良「気味が悪いよね、本当にごめんなさい。だけどこのタイミングしかなかったんだ。ボクはもうちょっとで天国に行かなきゃいけないから(裏声)」 
  
 不良「!!」 
  
 不良「物に宿る思念も、人と同じように天へ昇ることができるんだよ(裏声)」 
  
 不良「ねえ不良ちゃん。キミは優しい女の子だから、悪いことじゃなくて良いことをしたほうがいいよ。そのほうがキミに合ってると思う(裏声)」ポウ… 
  
 男(テディベアが光った!?) 
  
 不良「まだまだ伝えたいことがあるけど、そろそろ行かなきゃ。最後にこれだけ言わせて? どれだけボロボロになっても大切にしてくれてありがとう(裏声)」 
  
 不良「不良ちゃんは素敵な子になれるよ。お父さんとお母さんが願ったように(裏声)」 
  
 ポウ… 
  
 男(光が空へ上がっていく……) 
  
 不良「……」 
  
 男(すごいものを見たな。も、もう終わったのか?) 
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