【アイマス ×鬼滅】千早「プロデューサーは笑わない」
1- 20
12:名無しNIPPER
2020/03/10(火) 23:40:47.91 ID:18fKymV0O
「…そうか、ならば車を回してくる」

 渋々といった顔でプロデューサーは駐車場に向かった。

「あの…如月さん」
以下略 AAS



13:名無しNIPPER
2020/03/10(火) 23:41:14.64 ID:18fKymV0O
「今回の件は本当に申し訳ありません。私からも冨岡さんに言っておきますので…」
「いえ、何も胡蝶さんがそこまで謝らなくても…」

 どうしてこの人はプロデューサーの世話をやくのだろうか。プロデューサーと胡蝶さんはプライベートでも仲が良いのだと亜美真美に教えてもらったことがある。見た目はもちろん、声も可愛らしい。私よりもアイドルに向いているのではないかと思うそんな人が、どうしてあの人と好き好んで一緒にいるのだろうか。


14:名無しNIPPER
2020/03/10(火) 23:42:00.54 ID:18fKymV0O
「それはもう…ほら、ほっとけないじゃないですかあの人」

 にっこり微笑んでそういう胡蝶さんの笑顔は、普段の笑顔の何倍も綺麗だった。思わず息をすることを忘れるほどに。こういう表情を、私はどこかで見たことがある…どこだったかは思い出せないけれど…。



15:名無しNIPPER
2020/03/10(火) 23:42:33.05 ID:18fKymV0O
「あの人、放って置いたら3日で死んでしまうと思うんです…」
「あぁ…」

 急に深刻な顔に戻った胡蝶さん。気持ちはわからないでもない。

以下略 AAS



16:名無しNIPPER
2020/03/10(火) 23:43:08.51 ID:18fKymV0O
「あの人のことは5歳の弟だと思って接するのがコツです」
「…それは流石に無理が」

 四歳も歳上の相手を五歳児に見立てるなんて至難の技ね…高槻さんならできるのかしら?


17:名無しNIPPER
2020/03/10(火) 23:43:40.89 ID:18fKymV0O
「…そうですね、けど本当に優しい人なんですよ?」
「…失礼します」

 そう言う胡蝶さんは、またあの表情になっていた。何なんだろう。つい最近までどこかで見ていた気がする。あんな綺麗な表情をするのは誰だったのか…。思い出せないまま、私はレコーディングに向かった。



18:名無しNIPPER
2020/03/10(火) 23:44:23.07 ID:18fKymV0O
「下手くそだな、今日は帰ろう」

 レコーディングを始めて五分後の発言だった。

「は?」
以下略 AAS



19:名無しNIPPER
2020/03/10(火) 23:44:54.89 ID:18fKymV0O
「…貴方にはわからないでしょう?スタッフさん、続きをお願いします」
「は、はい…」

 怒らないように、ようやく絞り出した声でスタジオのスタッフさんに続きの音を流すように促す。


20:名無しNIPPER
2020/03/10(火) 23:45:22.53 ID:18fKymV0O
「ダメだ。今日は終わりにする」
「どうしてですか!?」

 意味がわからない。だんだんと我慢も効かなくなってくる。そもそも私だって人付き合いは得意な方ではないのだ。

以下略 AAS



21:名無しNIPPER
2020/03/10(火) 23:45:52.64 ID:18fKymV0O
「つい最近、うちに来て、それまで歌のことなんて何にも知らない貴方に何がわかるんですか!?」

 最早私は怒鳴っていた。けれどそんなことはどうでもいい。私が全てをかけてきた…特に765プロのみんなに支えられながら積み上げてきた今の私の歌を否定されるのが我慢できなかった。


22:名無しNIPPER
2020/03/10(火) 23:46:28.51 ID:18fKymV0O
「流石の俺でも如月の歌が下手くそだと言うことはわかる」
「…っ…もういいです!帰ります!」

 気付くと私はスタジオを飛び出していた。こんな仕事の放り出し方、以前の私でもしたことはない。けれど、他に方法が思いつかなかった。



55Res/19.59 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 書[5] 板[3] 1-[1] l20




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice